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MSCが 次の漁業認証規準の見直し内容を発表

MSC 次の漁業認証規準の見直し内容を発表

ETP (絶滅危惧種・保護種)IUU (違法・無報告・無規制)漁業およびアクセス性を含む

【英国・ロンドン発】 MSCは本日、次の漁業認証規準見直しの取り決め事項(Terms of Reference)を発表しました。MSC漁業認証規準のうち、ここに書かれた分野は、これから3年間じっくりと検討され場合によっては改訂が行われます。

漁業認証規準の見直しは5年ごとに行われ、ステークホルダーやMSCが実施するモニタリングおよび評価を通して提起された問題に対処し、規準を改正する機会となります。この度の検討課題は、2013年に行われた前回の見直し以後にまとめられたものです。見直しの一環として、MSCは外部専門家の意見を取り入れながら、幅広く受け入れられている新しい科学研究および認知度の高い漁業管理の最優良事例を取り入れることも検討しています。

検討課題の範囲

見直しの検討課題は、規準の効率化、効果の向上および継続的な発展の3つに分類されます。

規準の効率化を図るため、MSC漁業認証規準の仕組みについて熟考し、採点システムにおける冗長性、重複を明確にすると共に、規準の複雑さを軽減し、新たなデジタルツールとの互換性を向上させるための方法を探っていきます。

規準の効果を高めるためには、審査員が規準をどのようにして適用しているのかを精査し、特にその一貫性について検討しなければなりません。データが不足している漁業の審査を実施する際の既存のツールについても見直しを行います。

そして最後に、規準を発展させ続けるためには、漁業認証規準によって規定される業績レベルの持続可能性が適切でなくてはなりません。そのために、絶滅危惧種・保護種と漁業との関わりといった課題に対し、規準が十分に対応できているか、違法・無報告・無規制のIUU 漁業を含むガバナンス、そしてイカ・タコといった魚種の持続可能性を審査する上で、MSC漁業認証規準が適切であるかについても検討していきます。

MSC漁業認証規準のディレクターであるロハン・カリー博士は次のように述べました。
「見直しおよび改訂を行うためには、全てのステークホルダーが関わり、多種多様な組織のニーズと見解との間のバランスを保たなくてはなりません。主要分野における業績が適切なレベルに規定されているかどうかを実証すると同時に、規準へのアクセスと効果についても見直しを行うことで、複雑さ、および参加を妨げる要因の低減を図りつつ、持続可能性を担保できるようにしていきます。MSCは、規準の見直しにおいて声の届きにくいステークホルダーの声にも耳を傾けるとともに、誰にどのような影響がでるかという調査も行っていきます。」

次なるステップ

取り決め事項の発表を受け、次に行われるのは科学的調査の開始と、技術的な専門家、MSC技術諮問委員会およびステークホルダー協議会によるすべての検討課題の協議です。

それらが完了した時点で、今度はMSC評議員会が、協議の結果と見直し開始時に設定した目標とを照らし合わせ、規準の改訂が必要かどうかを判断します。改訂事項は対象となる漁業、NGO、小売事業者、商業パートナーおよび科学的専門家を含むステークホルダーとの公開協議によって策定されます。協議に参加されたい方は、www.msc.org/fsr. にご登録下さい。

(了)

 

注:漁業認証プロセスと漁業認証規準の見直しについて

漁業認証規準の見直しは、今年8月末に発表された漁業認証プロセスの見直し結果とは異なるものです。漁業認証プロセスの見直しは、審査プロセスおよび認証機関が漁業を審査する方法の見直しですが、漁業認証規準の見直しでは、MSC漁業認証規準の要求事項の見直しを行います。