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MSC認証は漁業の持続可能性の問題を確実に解決

~国連の最新データ、水産資源の持続可能性が引き続き問題であると示唆~


本日、海洋資源への漁獲圧が引き続き顕著であることを示す報告書が国連より発表されました。国連食糧農業機関(FAO)がまとめた2016年度世界漁業・養殖業白書(SOFIA)によると、世界の水産物の消費量は人口増加率を上回っており、一人当りの消費量は平均9.9キロであった1960年代より増加傾向を示しており、1990年代には14.4キロ、2013年には19.7キロにまで増えています。2014年と2015年には更に増加し、20キロを超えると推定されています。
こうした需要の増加は海洋資源に多大な影響を与えています。国連FAOのデータによると、世界の水産資源の3分の1近く(31.4%)は持続可能でないレベルで漁獲されており、生物学的特性によって定められる持続的生産量のレベルにある資源は1974年には90%であったのが、2013年には68.6%まで落ち込んでしまいました。

信頼性の高い認証とエコラベルで持続可能な漁業を報奨して推進

海洋管理協議会(MSC)は持続可能な漁業のための認証規準を策定、運用する国際的な非営利団体です。水産資源や生息域の保護といった環境への責任を果しながらも、持続可能な漁業が可能であることを、MSCの活動が実証しています。
MSCのCEOルパート・ハウズは「持続可能でない漁業は既存の海洋生態系を脅かし、健全で生産性の高い、回復力に優れた海を頼りに生活をしている何百万人もの人々の暮らしをも脅かすのです」と述べ、次のように続けました。「しかし、持続可能な漁業によって、生産性に優れた海洋環境を引き続き享受できることをMSC認証漁業が実証しているのです。MSC認証漁業は、優れたリーダシップと科学的根拠に基づいた適切な管理により、健全で活力ある海洋環境を維持し、これからの世代のために大切な水産資源を守る取り組みに貢献しています。」
MSC認証漁業によって供給される水産物は、世界の天然水産資源の漁獲量の10%近くを占めるまでになりました。重要な資源におけるMSC認証漁獲物の割合はそれよりも高く、白身魚では46%、ロブスターでは22%、そしてマグロでは16%となっています。
最近行われたMSC認証漁業の実績分析によると、94%が認証取得後に業績改善措置を実施しており、技術や研究、漁業管理の向上により、賢明で、選択的な漁獲が進められていることが明らかになりました。

MSCの青いエコラベルが目印

MSCのルパート・ハウズは最後に次のように述べました。「小売業者やレストラン、シェフ、各種ビジネス、そして私たち消費者一人一人の力で、漁業における本当の変革を起こすことができるのです。MSCエコラベルを表示した水産物を選択することで、持続可能な漁業が報奨され、他の漁業もそれにならって業績改善を図るようになります。今回の国連の白書はこうした取り組みの重要性を改めて示唆する結果となりました。持続可能な水産物を求める声が世界中に広まり、新たな、そして更なる取り組みへと発展することを切に願っています。」
MSCの青いエコラベルは世界100カ国、21,500以上もの製品に表示されています。
MSCラベルが表示されている水産物は:
•環境に配慮した持続可能な漁業のための、科学に基づいたMSC規準に準拠しているとして、独立した第三者機関によって認証された天然漁業由来のものであり
•供給源まで完全に追跡することができる製品です。

【参考】MSC認証漁業による改善について