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MSC認証を取得した最初のマグロ漁業、米国ビンナガマグロ協会が再認証を取得

このたび、カリフォルニア州サンディエゴに基盤を置く米国ビンナガマグロ協会(AAFA)は、北・南太平洋のビンナガマグロ漁業で、2度目となる海洋管理協議会(MSC)の認証を取得しました。米国の消費者と世界の市場は、持続可能で新鮮な冷凍や缶詰のビンナガマグロを引き続き味わえることになりました。

AAFAは、持続可能性と適切な管理で2007年にマグロ漁業者として世界で初めてMSC認証を取得したことを誇りにしており、他の漁業のMSCの認証プログラムへの参加を後押ししたと自負しています。

AAFAは、ビンナガマグロの漁獲を、一本釣りと返しのない釣り針でのトロール漁で一本ずつ行っていますが、この漁法だと海底部への接触はなく、また混獲もごく軽微です。網は使用しないので、間違ってイルカを獲ってしまうこともありません。2011年の太平洋のビンナガマグロの総漁獲高は約11,700トンですが、AAFAの船団は米国のビンナガマグロの年間漁獲高の半分以上を水揚げしています。

AAFAには数世代にわたる家族経営の商業漁業者が含まれていますが、AAFAの持続可能な漁業への取り組みとMSC制度は、現在の太平洋のビンナガマグロ漁業の安定と、次の世代が経済的に存続可能な商業漁業を続けていくことを支援しています。

漁業者のコメント

AAFAのエグゼクティブ・ディレクター、ナタリー・ウェブスター氏は次のように述べています。「2004年にAAFAがMSC認証を取得すると決めた時、米国の漁業者と加工業者のほとんどはMSCについて知りませんでした。AAFAは、釣竿とトロール漁業者とその家族、また、その製品と漁業を認知してもらう必要があると自覚していました。一本釣りとトロールにより米国内で漁獲されたビンナガマグロは、通常はマグロ関連のニュースとして報道されていましたが、資源量、漁獲方法、環境への影響などの他との違いは明確にされておらず、この職人的な漁法は区別されていませんでした。そこでAAFAは、MSC認証を取得することで世界にこの漁業を知らせることができるようになり、結果として米国の一本釣りとトロールの漁業の素晴らしさが消費者に認知されるようになるだろうと考えました。MSC認証は私達に情報発信の機会を与え、それによって新たな市場展開ができ、この歴史ある漁業が渇望していた安定した供給先がもたらされました。設立当初からそうであったように、AAFAは現在も漁業者のマーケティングのための非営利団体で、米国の一本釣りとトロールのビンナガマグロ漁業が将来の世代まで継続できることを目指しています。」

MSCのコメント

米国地域ディレクター、ケリー・コフリンは、「ビンナガマグロ漁業初のMSC認証取得漁業の再認証の取得は、MSCとAAFAの漁業者にとって画期的な出来事です。マグロは世界の消費者にとって重要な食材であり、MSCの認証は、消費者が購入する製品が漁獲を行った漁業まで遡れることを保証します。AAFAの場合は、バイヤーが購入することが持続可能な方法による漁獲を行うメンバーを支援することになるのです。MSCは、持続可能な漁業を行うAAFAの素晴らしい漁業者を祝い、世界の他の漁業者にとってのインセンティブであり続けることを期待しています。」とコメントしました。

高度回遊魚であるビンナガマグロは、世界中の海に生息しています。マグロの缶詰とAAFAは、最近全米で放映されたヒストリーチャンネルの番組「世界を変えた101のファストフード」内で特集されています。

報道関係者のお問い合わせ先:MSC 日本事務所 [email protected]