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アメリカ西海岸の底魚漁業MSC認証審査開始

2010年9月2日(シアトル)-アメリカ西海岸ライセンス制・底魚トロール漁業が、持続可能で適切に管理された漁業に対するMSC認証審査を本日開始しました。アメリカ西海岸に位置するワシントン、オレゴン、カリフォルニア各州の排他的経済水域で操業するこの漁業は、独立した認証機関により、持続可能な漁業のためのMSCの規格に沿って審査されます。認証されれば、この漁業からの水産物には青いMSCのエコラベルの表示が可能になります。

この漁業の審査には、以下の16種の底魚が含まれており、そのそれぞれが、個別の認証単位として審査されます。

1.  ドーバーソール(Microstomus pacificus)

2.  ヒレグロ(Glyptocephalus zachirus)

3.  イギリスガレイ(Parophrys vetulus)

4.  ペトレールソール(Eopsetta jordani)

5.  アラスカアブラガレイ(Atheresthes stomias)

6.  パシフィックサンドダブ(Citharichthys sordidus)

7.  リングコッド(Ophiodon elongatus)

8.  イエローテールロックフィッシュ(Sebastes flavidus)

9.  カゴメヌケ(Sebastes entomelas)

10. カリフォルニアメバル(Sebastes goodei)

11. ハナサケメヌケ(Sebastes diploproa)

12. ギンダラ(Anoplopoma fimbria)

13.イバラヒゲ(Coryphaenoides acrolepis)

14. ロングノーズスケート(Raja rhina)

15. アラスカキチジ(Sebastolobus alascanus)

16. ヒレガナキチジ(Sebastolobus altivelis)

この漁業審査のクライアントは、オレゴン州トロールコミッション(OTC)で、認証されれば、最初の5年間、資格のあるすべてのアメリカ西海岸を拠点とする漁業者と一次加工業者にこの認証の使用を許可することにしています。

16種すべては、太平洋漁業管理協議会(the Pacific Fishery Management Council: PFMC)を通して、州により管理されています。底魚漁業のトロール部門は、合理化作業が現在進行中で、新しい管理方策は、2011年初めに施行される予定です。この新管理方策は、現在の漁業管理枠組みを、個別漁獲割当制度(IFQ: Individual Fishing Quota)と共同漁獲プログラムへと移行させます。

 OTCのディレクターであるブラッド・ペティンガーは、次のように話しています。「OTCは、MSC漁業本審査へと進めたことを大変うれしく思っています。世界で最も厳格であるMSC規準に照らし合わせた漁業審査を受けることは、なかなか覚悟のいる事業ですが、私たちは準備万端です。独立した第三者による認証であるMSCプログラムは、漁船に対してだけでなく、消費者や一般市民全体に大きな価値を提供するものです」。

 MSCアメリカの地域ディレクターである、ケリー・コフリンは、「この漁業は、OTCがクライアント、もしくは共同クライアントを務める3つ目の漁業です。このことは、OTCの持続可能性への責任ある関わりを表し、また、MSC認証がもたらす市場価値を認識していると言えるでしょう。」とコメントしています。「16種を含む漁業審査は、複雑で難しいものです。MSC漁業本審査においては、それぞれの種を一つずつ慎重に確認し、それがMSC規準に見合うかどうかを判断しますが、漁業管理合理化作業、個別漁獲割当制度と共同漁獲プログラムの導入は、持続可能性の向上にむけた確実な手順を示唆しています」。

クライアントグループは、独立した第三者による審査を行うために、ムーディー・マリン・リミテッドと契約をしており、審査には、約12~16ヶ月を要すると予期されています。科学者専門チームが招集され、MSC規準の3つの原則-資源の持続可能性、漁業が生態系に与える影響、漁業の管理システム-に基づき、漁業を評価します。

以上

*団体名などの表記はご参考としてのものです