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インド、アシュタムディ河口のショート・ネック・クラム漁業が認証審査入り

インド、ケーララ州で二番目の規模であるアシュタムディ河口のショート・ネック・クラム漁業が、MSCの審査に入りました。認証されれば、インド初のMSC認証取得漁業となり、増加を続けている認証取得を求める持続可能で適切に管理された伝統的漁業のひとつとなります。

この審査は、持続可能な漁業のためのMSCの基準に照らし、独立した認証機関インターテック・ムーディー・マリンが行います。

対象漁業について

地域密着型のこのショート・ネック・クラム(学名:Paphia malabarica)漁業は、この地域で成長している重要な経済であり、1,500人の漁師の直接雇用に加えて、間接的に3,000人の人々の生活をも支えています。アシュタムディ河口で捕獲される2万トンのショート・ネック・クラムのうち、この漁業によるものは1万2千~1万5千トンを占め、1億ルピー相当の外貨収入源となっていると推定されています。

漁業者は潜水や丸木舟と桁網を使って貝を採っており、機械は使われていません。地域コミュニティのイニシアチブ、そしてWWF、中央海洋水産研究所モルスカン漁業部、地方行政、コラム及び州の漁業部との協力によって、様々な規制対策が実施されています。MSCの基準を満たすとして認証を取得すれば、このような努力が市場からも認められることになるでしょう。

この漁業によるショート・ネック・クラムは、生冷凍、調理冷凍、調理済、生鮮、フリーズドライ、乾燥製品として日本、ベトナム、タイ、オーストラリア、アラブ首長国連邦に輸出されています。

WWFによるサポート

コラムのアシュタムディ アサリ協議会の議長は、次のように述べています。「この漁業がここまで到達することができたのは、パートナーの方々との協力のおかげです。MSCの基準を持続可能性の目標に掲げ、2010年からWWFのサポートを受けて改善のための努力を行なってきました。私たちは、本審査に入るためにクリアしなければならない課題にも対処することができました。私たちと同じように、他の小規模漁業にも達成可能であると知っていただきたいと思います。MSCの認証を取得して、持続可能性による恩恵を受け続けられることを願っています」。

WWFインド、海洋プログラムのシニア・コーディネーター、ヴィノド・マラレイツ氏は、次のように述べています。「WWFはアシュタムディ河口の漁業と緊密に協力し、MSCの本審査に入るという目標に向けた改善をサポートしてきました。このコミュニティは、資源の持続可能性をたいへん重要なものと考えており、改善のための変化を前向きに受け入れてくれました。彼らのこうした熱意は、認証によって更に報われることになるでしょう」。

重要性を増すMSC

MSCのグローバル・コマーシャル・ディレクター、ニコラス・ギシューは、次のようにコメントしています。「アシュタムディ河口のショート・ネック・クラム漁業がMSCの審査に入ったことを心より歓迎いたします。MSCは、認証漁業の長期にわたる持続可能性を確実なものにするための厳格さを維持しつつ、MSCの基準とそれに呼応する市場からの便益が、どの漁業にも開かれたものとなるように努力しています。伝統的な漁業がパートナーのNGOからのサポートによってMSC認証を目指すようになったことは、あらゆる漁業セクターにおいてMSCがますます重要なものになってきたことの証だと言えます。この審査が成功することを祈っています」。

ステークホルダーの参加について

ステークホルダーの方々によるこの漁業審査への参加を奨励しており、機会も数多くあります。関連情報をお持ちの方や参加をご希望の方はこちら([email protected])までご連絡ください。