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カツオ・マグロ類2020トレーサビリティ宣言:持続可能なカツオ・マグロ類に関する国際的なメッセージ発信

MSCは、世界経済フォーラム(World Economic Forum)が率いるイニシアチブである、カツオ・マグロ類2020トレーサビリティ宣言(the Tuna 2020 Traceability Declaration)に取り組む水産企業を称えます。50もの主要な漁業会社、小売業者、企業によって署名されたこの宣言は、持続不可能で、違法で、破壊的なカツオ・マグロ類漁業の課題に取り組む姿勢が、業界内でより強くなっていることを示しています。

ニューヨークで開催されている国連海洋会議で発表されたこの宣言について、MSCのCEOであるルパート・ハウズは次のように述べました。「海洋保全に取り組む傍ら、この貴重なタンパク質源の長期的な持続可能性を確保することは、グローバルな課題です。政府、NGO、業界、ブランド、小売業者、消費者は、全員が一丸となって、この役割を果たす必要があります。私は、今日業界のリーダーたちが示したこの取り組みを、非常に高く評価します。カツオ・マグロ類2020トレーサビリティ宣言に署名することにより、WEFは、IUU(違法、無報告、無規制)のカツオ・マグロ類漁業を排除し、カツオ・マグロ類の持続可能な未来を保証するという、強い連帯のメッセージを送っています。私はまた、宣言に記された科学、効果的な管理、測定可能な影響への明確な取り組みも、称賛します。」

ハウズは次のように続けています。「海洋に変化をもたらすサプライチェーンの力を、過小評価するべきではありません。持続可能で責任ある漁業における最良事例のための国際基準を満たす漁業から、カツオ・マグロ類の調達を実現することによって、私は宣言に署名した企業と団体が、この取り組みを達成することを切望します。そうした中で、これらの企業と団体は責任ある漁業を支援し、将来のためにカツオ・マグロ類の供給を確保し、カツオ・マグロ類が責任を持って供給されるという安心感を顧客に提供することができるのです。」

カツオ・マグロ類2020トレーサビリティ宣言には、「世界水産物持続可能性イニシアチブ(GSSI)認定を受けた認証プログラムによって認証されたカツオ・マグロ類漁業からの調達を継続的に増加させる」という署名企業・団体からの約束が含まれています。2017年3月、MSCは、国際的な持続可能な水産物認証プログラムとしては世界で初めて、国連食糧農業機関(FAO)の「水産物エコラベルのためのガイドライン」に基づいたGSSIの認定を受けました。 MSCは現在、カツオ・マグロ類製品を認証する唯一のGSSI認定プログラムです。

MSCは、WEFと協力して、パートナーがカツオ・マグロ類2020トレーサビリティ宣言に署名するよう、奨励しています。この宣言を支持する人々の半数以上はすでに、MSCの取り組みに参加しています。

カツオ・マグロ類に関する情報

•世界のカツオ・マグロ類資源の3分の1が乱獲状態にあります (ISSF調べ)。
•カツオ・マグロ類の世界的な漁獲量は、1950年には60万トン未満でしたが、今日では600万トン以上に増えています (FAO調べ)。
•今日、世界のカツオ・マグロ類漁獲量の約19%はMSC認証のものであり、約90万トンにのぼります。
•約1,400のカツオ・マグロ類製品は現在、MSCの「海のエコラベル」を付けて販売されています。
•2016年2月、オーストラリアのジョン・ウェストは、MSC認証のPNAカツオ・マグロ類漁業からカツオ・マグロ類を調達すると発表しました。これは、オーストラリアのカツオ・マグロ類缶詰の43%に相当します。
•MSC漁業規準に認証されたすべての漁業には、違法、無規制、無報告のIUU漁業はありません。
•MSCは、認証漁業に対し、効果的な漁獲方策と漁獲調整規則の実施を求めています。

注:「カツオ・マグロ類2020トレーサビリティ宣言」はMSC日本事務所の翻訳であって、世界経済フォーラムが公認した日本語訳ではありません。

MSCのブログで「持続可能なマグロの課題」を読む方はこちら(英語のみ)>