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カナダ・ノバスコシア州ファンディのハドック漁業がMSC認証を取得

カナダ・ノバスコシア州ファンディのハドック漁業がMSC認証を取得

カナダ東海岸沖(大西洋)、ノバスコシア州、ファンディのハドック(Melanogrammus aeglefinus)漁業が、認定認証機関による独立の第三者審査を経て、海洋管理協議会(MSC)の認証を取得しました。審査は、監督機関、ステークホルダー、漁業者ら参加し、開かれた透明性のある方法により14ヶ月に亘って行なわれました。認証の取得により、その漁獲物にMSCの青いエコラベルを付けることができ、バイヤーや消費者は、それが持続可能で適切に管理された漁業による水産物であることを確認できます。

審査の対象となったのは、南スコシア大陸棚とファンディ湾およびカナダ側のジョージ・バンクとメーン湾において漁獲を許可された、全カナダ漁船です。2009年のハドック漁獲量は約26,000トンで、主にオッタートロールと延縄が用いられましたが、手釣りと刺網も含まれています。この漁業による製品は、主に生鮮および冷凍製品として、カナダ、アメリカ、EUの市場に供給されています。

この漁業認証のクライアントであるGroundfish Enterprise Allocation Council(GEAC)は、MSCの環境規格に照らした審査の実施をMoody Marine Ltdに依頼しました。この漁業を管理するのはカナダの漁業海洋省(DFO)ですが、ジョージ・バンクにおけるこの漁業のハドックのTACは、カナダ・アメリカ間の双務協定のもとに共同で設定し、両国間で分配します。両国とも独自の管理制度のもとにそのTACを割り当てています。

審査プロセスでは、この漁業を8つの認証単位と見なし、それぞれの単位が、MSCの基本原則である、資源の健全性、海洋環境への影響、漁業の効果的な管理、に照らして審査されました。この認証では、8つの特定箇所における操業実態の改善が求められていますが、その一部は認証後1年以内に改善が求められています。こうした改善目標を達成することで、操業全体を通して、この漁業の実績は、世界最高水準に達することになります。この漁業の一部に対して求められた改善には、傷つきやすい水底域における漁業の影響を管理するDFOの新政策への積極的な参画や、このハドック漁業に対する定期的な内部および外部による評価を、DFOの総合漁業管理計画に組み込むことなど含まれます。

MSCでは、審査における全面的な透明性を奨励しており、審査中に作成された全報告書がwww.msc.orgにてご覧いただけるとともに、今後の年次査察の予定も掲載されます。

GEACのエグゼクティブディレクター、Bruce Chapman氏は、「この独立審査の結果を望ましい形で受けとれたことを喜んでおります。これで、私たちのハドック漁業が持続可能に管理されていることが検証されました。MSC認証の取得によって、私たちの主要市場におけるバイヤーや消費者は、この事実をはっきりと明確に知ることができます」と話しています。

MSCのアメリカ地域ディレクター、ケリー・コフリンは、「北米東海岸の底魚漁業による初のMSC認証取得を喜んでおります。ヨーロッパ市場やその他の生鮮および冷凍の底魚市場に加え、カナダとアメリカ北東部における地元の水産物提供者も、MSCの世界基準の認証を受けた新鮮なハドックを提供できるようになったわけです。漁業認証ならびにサプライチェーンのトレーサビリティ認証によって、バイヤーや消費者は、この貴重な白身魚が、持続可能で適切に管理された漁業によるものであることがわかるのです」とコメントしています。

以上