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カナダのファンディー湾・フル湾のホタテガイ漁業がMSC認証を取得

1880年代から続く豊かな漁場

カナダのファンディ湾とその周辺で19世紀の終わりから操業されているホタテガイ漁業の業績リストに、海洋管理協議会(MSC)の水産物が加えられることになりました。フル湾ホタテガイ漁業組合 (FBSA)が、この漁業を独立した第三者による審査を通じてMSCの基準に照らした結果、持続可能で適切に管理された漁業としてMSC認証の取得にいたりました。今後、この漁業による大西洋産のホタテガイ(学名:Placopecten magellanicus、マゼランツキヒガイ)は、MSCの海のエコラベルを表示できるようになります。

認証機関はその最終報告書の中で、生物多様性と生息域の保護に伴った漁業の健全性と生産性の管理を目的とした、カナダの環境保護と持続可能性に関する法と政策に合致する核となる特徴がこの漁業の漁獲方法に認められるとしています。認証機関はまた、漁業による更なるデータおよび情報の提供、そして管理者および関連当局にとっての有用な情報となる、認証期間における海洋生態系への影響についてのデータと情報の提供といった行動計画も盛り込んでいます。

フル湾ホタテガイ漁業組合の船団により水揚げされたホタテガイは、主としてカナダおよびアメリカの市場に生鮮または冷凍の形で販売されます。FBSAによる2010‐2011年シーズンの水揚げ量は1,047トンでした。認証を取得したことにより、認証期間が設定した資格発行日である2012年10月30日以降にこの漁業が水揚げしたホタテガイはMSCの海のエコラベルを表示することができます。

漁業者のコメント

フル湾ホタテガイ漁業組合のマネージャー、ディック・スチュアート氏は次のように述べました。「100年以上も続くフル湾のホタテガイ漁業が、今回MSC認証を取得したことを大変誇りに思います。私達は、今後も持続可能で適切に管理された漁業を続けていきます。認証が取得できたことで、このホタテガイが最高の品質を誇るだけでなく、100年先までも持続可能であることを世界の人々に知っていただくことができます。今回の認証取得で惜しみない協力を頂いたカナダ漁業海洋省、ノバスコシア州漁業養殖局に感謝の意を表したいと思います」。

MSCのコメント

MSCアメリカ地域ディレクターのケリ-・コフリンは、次のようにコメントしています。「ホタテは北アメリカをはじめ世界中の料理人や家庭で大変重宝されています。今回MSC認証を取得したことで、フル湾ホタテガイ漁業組合がこの美味で繊細なホタテの新たな調達先として名を連ねることになりました。元の漁業まで完全に遡ることができるので、消費者は安心してホタテを楽しむことができます。責任ある漁業を永きにわたって維持してこられたフル湾ホタテガイ漁業組合と漁業者の方々にお祝い申し上げます。」

ファンディ湾漁業域のホタテガイ漁業は、いくつかの漁業域がシーズンによって閉鎖されるのを除いて、年間を通じて行われています。フル湾ホタテガイ漁業組合の漁船は全長65フィート以下で、個別譲渡可能な割当制のもと、ディグビー桁網を使った漁を行っています。