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カナダ漁業で初のMSC認証取得 世界最大規模の冷水エビ漁業が持続可能な漁業と認証される

2008年8月18日-アメリカワシントン州シアトル。カナダのホッコクアカエビトロール網漁業は、持続可能で適切に管理されている漁業として、MSC(海洋管理協議会)の認証を取得しました。これはカナダで初めてのMSC認証取得漁業であり、ホッコクアカエビは、青いMSCエコラベルを表示できるカナダ初の水産物となります。

カナダのホッコクアカエビトロール網漁業の年間漁獲量は1億7770万ポンド(8千60万キロ)以上で、MSC認証を取得した世界で最も大きな冷水エビ漁業となります。この漁業の主なマーケットはイギリスで、その他の主要なマーケットは、ヨーロッパ大陸、アメリカ、その他の国際マーケットです。冷水エビとして、ホッコクアカエビは熱帯エビより小ぶりですが、その甘さと豊かな風味はよく知られています。

この漁業でMSC認証を取得した水産物生産者協会(ASP)のエグゼクティブ・ディレクター、デレク・バトラー氏は次のように話しています。「会員の生産者様やMSCそしてこの成功に向けて共に頑張ってきた関係者の方々に感謝いたします。彼らの仕事ぶりや、この漁業に与えられた認証資格、とりわけこの資格が意味する持続可能性、実行可能性、そしてその市場ポジショニングを誇りに思います。」

MSC 南北アメリカ地域担当ディレクターのBrad Ack氏は次のように述べています。「MSCは、カナダのホッコクアカエビトロール網漁業のこの達成を心から祝福します。ホッコクアカエビがMSC認証を取得した初めてのカナダの漁業となったことは、注目すべき画期的な出来事です。他の漁業も後に続くことを期待しています。これによって世界の消費者が、独立した第三者によって持続可能と保証された、最大規模のエビ漁業から水産物を購入することができるのです。」

カナダ最大の食品小売業者Loblaw Companies Limitedの広報・投資家向け広報活動部門の副社長である、Inge van den Berg氏は次のように述べています。「カナダの人々は、持続可能な方法で責任を持って捕獲された水産物をますます望むようになってきています。喜ばしいことに、この夏の早い時期からMSC認証水産物をご提供できることになりました。年末までには15種類のMSC認証の自社ブランドの水産物を提供できることでしょう。今後も、カナダのホッコクアカエビトロール網漁業のように、MSC認証を取得した多くの水産物をご提供できることを願っております。」

この漁業は、適切な管理を確実に行うため、カナダ漁業海洋省(DFO)は、様々な方法で運営・管理を行っています。たとえば漁船は、混獲を減らすために、魚がグリットを通りトロール網から抜け出ることができるノルウェー式のセパレーターグリットを備えたオッタートロールを使用しています。漁は春中頃から初秋まで行われます。捕獲後、ニューファンドランドとラブラドルにある加工工場に新鮮なまま運ばれ、そこで冷凍、調理、皮むきなどの加工がなされます。

水産物生産者協会(ASP)は、Barry Group Inc., Fogo Island Co-Op Society Ltd., Notre Dame Seafoods Inc., Nu Sea Products Inc. (BGI), Ocean Choice International L.P., Northern Shrimp Ltd (OCI), St. Anthony Seafoods Limited Partnership (Clearwater) らの生産者を代表しています。これらの会社は全て、MSCのCOC認証を取得しており、パッケージの青色のエコラベルで、消費者はすぐに持続可能なカナダのホッコクアカエビを見つけることができます。これらの製品は全てMSC認証漁業のサプライチェーンを通して、追跡可能性を確実にしています。

この漁業の審査は、独立認証機関Moody Marine Ltd.が行い、およそ22カ月を要しました。

以上