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サウザーン・タラバガニ漁業がMSC認証取得を目指す

アルゼンチンの排他的経済水域(EEZ)の連邦水域内で操業する、サウザーン・タラバガニ(Lithodes santolla)の底カゴ漁業が、海洋管理協議会(MSC)の、持続可能で適切に管理された漁業に対する認証審査を開始しました。この漁業はMSCの基準に則り審査され、認証後その製品には、正しく管理された漁業によるものであることを示す、MSCの青いエコラベルを付けることができます。タラバガニは、Red King CrabまたはCrabbe Royaleとしても知られています。

 この漁業を管理するのは、アルゼンチン農業・牧畜・漁業と漁業依存者省(MALF)、および連邦漁業委員会(CFP)です。国立水産開発研究所(INIDEP)と共同で5年近く行われた試験漁業を経て、2008年11月、それぞれ2隻の工船を操業するCentomar S.A.と、もう一社の水産会社に対し、このカニの商業漁業が許可されました。審査を申請しているのは、製品の販売を手掛けるCentomar S.A.とNova Fisheriesです。

Centomarのゼネラルマネージャー、Alexander Merebashvilli氏は、「当初より我々企業内の科学者達は、国や州の科学者と連携していましたが、2006年からはMSCが設ける高い基準を満たすことを目指し始めました。Centomar S.A.は、資源をより明確に捉え、保護することに取組んでいます。MSC認証取得により、この水産資源も世界中の他の漁業と同じく、漁獲方法と漁獲対象について賢明な判断を行なっている漁業によるものであると認識されるでしょう」と述べています。

Nova Fisheriesの社長である、Robert Simon氏は「この未開発の漁業に対し、慎重な資源管理を一から行う、またとない機会を与えられたことは大きな喜びです」と述べています。

タラバガニ漁業は、この12ヶ月で600トンの漁獲量を上げています。クラスター、メロ(足の第4関節から第3関節)、爪などの製品にされますが、多くは付加価値商品である殻付きとカニ身です。これらの製品は、アルゼンチン、ベルギー、ブラジル、カナダ、チリ、中国、フランス、オランダ、イタリア、タイ、ベトナム、アメリカで販売されています。

MSCアメリカの地域ディレクター、Kerry Coughlinは、「カニは世界の市場において重要な水産物であり、このカニ漁業が、世界中で増加しているMSC漁業認証に加わることを喜ばしく思っています。比較的新しいこの漁業が審査を無事に終え、認証を取得すれば、Nova Fisheriesとそのアルゼンチンにおけるパートナーは、漁業管理に初期の段階から持続性を組み込むことで得られる利益を、明確に示すことになります」と述べています。

審査には約12ヶ月かかると見込まれています。独立した第三者認証機関である、Organización Internacional Agropecuaria(OIA)が審査を行います。OIAは専門家チームを作り、MSC基準の三大原則である、資源の持続可能性、環境への影響、漁業の管理システムに則って審査を行います。

 以上