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スコットランドで最初の増殖漁業のMSC認証の本審査開始

シーフード・シェットランド社はスコティッシュ・シェルフィッシュ・マーケティング・グループ(SSMG)と協働で、ムラサキイガイのMSC認証本審査を受けることになりました。無事に認証されれば、この漁業で獲られるムラサキイガイにはMSCエコラベルを使うことができるため、英国やさらに海外の市場の拡大につながり漁業自体を活性化すると、両社は確信しています。

この漁業は、シェトランドとスコットランド沿岸周辺の水質が良好な海域につり下げられたスタティックロープで成長するムラサキイガイをとる漁(垂下式イガイ漁業)です。現在、ほとんどが英国のスーパーマーケットや外食サービスへ売られるかヨーロッパの市場へ輸出されています。

今回の認証審査の費用には、コーポレーティブ・グループの持続的漁業基金から2万ポンド(約270万円)が支援されています。この基金は、総計20万ポンド(約2700万円)で、2008年に、英国の漁業の持続可能性を改善するために設けられたものです。

SSMGとのパートナーシップは、シェットランドのムラサキイガイのトン数の多くがSSMGを通じて販売されていることによるものです。シーフード・シェットランド社の最高経営責任者のルース・ヘンダーソン氏は、「我々は、SSMGと協力して、本審査に進むことができることを嬉しく思います。シェットランドのムラサキイガイ業は、すばらしい品質で高い評価を得ており、2009年にはスコットランドの65パーセントにあたる3698トンを生産しています。 我々は、リーダー(LEADER)プログラムを介してコーポレーティブ・グループから予備審査の資金的支援を受けることができたことを大変感謝しています。この支援のおかげで、本審査に進むことができました」と述べています。

SSMGのマネージング・ディレクターのステファン・キャメロン氏は、「MSCの独立審査のプロセスを経ることによって、わたしたちは、持続可能で責任のあるビジネスを行う生産者を求めている分野を中心に、国内外の新たな市場につながる可能性をメンバーに提供します」と述べています。

MSCの漁業担当マネージャーのクレア・ペスコッドは、次のように言います。「シーフード・シェトランドとSSMGがMSC認証の審査を受ける決断をしたことを嬉しく思います。本件は、スコットランドで初めての増殖漁業(注1)でのMSCの事例になります。スコットランドのムラサキイガイ業の大部分が、持続可能性を証明することになれば、すばらしいことです。英国の小売業やレストランにとっても喜ばしいことです。MSCエコラベルのついたスコットランドのムラサキイガイを買えるようになるのを楽しみにしています。」

今回の審査は、第三者認証機関のフード・サーティフィケーション・インターナショナル(FCI)が行います。この漁業の関係者は審査に参加することができます。
お問い合わせ先:Melissa McFadden on [email protected]


注1: 増殖漁業とは、対象となる魚類資源の増殖を行いながら行う漁業