Skip to main content

MSCの最新ニュースをご紹介するプレスリリースです。

MSCジャパンのプレスリリースをメールで受け取りたい方は、 こちらの登録フォームよりお手続きください。

スコットランド北部トリドン湖アカザエビ漁業のMSC認証が中断

MSC認証の第三者認証機関ムーディー・マリンは、スコットランド北部トリドン湖のヨーロッパアカザエビ(別名ダブリン湾エビ、スカンピ)漁業のMSC認証を停止することを決定しました。2011年1月11日より後にトリドン湖で水揚げされたすべてのヨーロッパアカザエビはMSC認証のものではなくなります。

このMSC認証の中断は、この地域でのかご漁を行う漁船の増加に伴う漁獲圧の増大によるものです。新規に参入した多くの漁船が、自発的な管理行動規範に加わっていません。漁船数の増加によって起こりうる問題への懸念は、2009年の再認証の際に認識されており、この漁場での管理努力のあり方について以下の条件が付されていました。

―したがって、トリドン湖・アカザエビ管理グループ(TNMG)は、関連する管理団体と協力し、閉鎖区域での漁獲努力と水揚げを通じた漁獲死亡に対する適切な制限の達成に向けた方策を構築することが求められる―

しかしながら、今日までに、漁業者は、自分たち自身でも、関連管理団体との協力を通じても、テナガエビの更なる減少を防ぐための漁業の監督主体を確立することができていません。

認証中断にあたり、認証機関のムーディー・マリンは次のように述べています。
「この漁業での持続的な管理に関する主な問題は、閉鎖区域内での漁獲努力レベルの管理ができていないことです。この地域が新たな参入者に開かれ、半数以上の漁船が管理計画行動規範に加盟していない限り、TNMGを通じて、資源の状態を維持あるいは再生可能なレベルに漁獲努力を下げる必要性に対応することは難しいでしょう。

MSCの英国漁業担当マネージャーのクレア・ペスコッドは、「この状況は残念であり、MSCは、TNMGが行ってきた努力を理解していますが、まず長期的な資源の持続可能性が重要です。MSCの再認証と年次監査は、漁業における重要な変化を認識するものであり、これにより、漁獲圧の増加と管理上の問題による資源に対する危険が示されました。TNMGが、資源の長期的な持続性のため、自分たちの管理の実践に統合させたしっかりした管理フレームワークを確立させるために取り組んでほしいと考えています」