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スペインのグルーポ・レガル、欧州のヘイク漁業として初のMSC認証を取得

海洋管理協議会(MSC)は本日、グルーポ・レガル社の延縄によるヘイク(学名:Merluccius merluccius)漁業が、独立した認証機関による審査の結果、MSCの持続可能で適切に管理された漁業として基準に則しているとして、MSC認証を取得したと発表しました。今後、この漁業により漁獲されたヘイクはMSCのエコラベルを表示して販売されることが可能となり、消費者は、持続可能で環境に配慮した漁業で獲れた製品であると自信を持って購入することができます。

今回の認証は、公的に認可された独立系の認証機関、フード・サーティフィケーション・インターナショナルによる審査後に授与されました。審査はステークホルダーの参加が可能な形態で行われ、資源量の持続可能性、漁業の管理の適切さ、生態系への影響について調査されました。

グルーポ・レガルへの認証:延縄によるスペインのヘイク漁業が先駆者に

今回認証を受けたのは、グルーポ・レガル社とその関連会社の延縄漁船による漁業です。審査内容は一般に公開され、北東大西洋で操業されるスペインのヘイク延縄漁業による漁獲物がMSCの青いエコラベルを付けて販売されるのに適しているか、詳細が共有されています。

ヘイクの延縄漁業は、北東大西洋のヨーロッパ領海のグレートソール海域(FAO漁業域27)で操業されています。認証単位は2隻の漁船で漁獲されるヘイクで、2013年の水揚げ高は1800トンでした。使用される延縄は、稚魚や産卵中の魚を混獲せず、環境への影響が少ない選択的漁具です。

また、グルーポ・レガルは厳格な行動規範を具現化させ、持続的で責任ある漁業を維持することを目的とした漁業戦略を計画しています。この行動規範には、海鳥の混獲と破棄する漁獲物の量の削減、脆弱な海洋生態系や保護区域への影響の制御、廃棄物の管理などが含まれています。

グルーポ・レガルは1964年に設立された家族経営による企業です。2010年にはメカジキ漁業でMSC認証を取得しています。今回の認証で、同社の漁船は全てMSC認証の漁業を行うことになりました。

グルーポ・レガル社のコメント

グルーポ・レガル社のディレクター、フアン・アントニオ・レガルは次のように述べています。「今般、MSC認証を取得したことは、延縄で獲られた新鮮なスペインのヘイクを市場に送り出している私達の努力に報いるものです。当社のヘイクは最高品質の天然水産物であると同時に環境に配慮した持続可能な漁業によるものと証明され、より確実に私達の後継者に水産資源を確保ことができます。」

スペインの水産市場を持続可能なものへと変革する契機となる水産物

MSCのスペイン・ポストガル事務所のラウラ・ロドリゲスは、「ヘイクはスペイン、ひいては欧州全域で最も需要の高い魚のひとつです。この認証は、MSCのエコラベルのついた延縄による欧州のヘイクがスペイン中の水産市場や生鮮品市場の商品棚に販売されるという大事な足取りとなります。」としています。

MSCは厳格で国際的に認められた環境基準を設定

MSCの天然水産物に対する認証プログラムは、厳格な科学に基づき国際的に認められた基準を用いており、公認された独立系の認証機関によって審査されます。今回の審査は18ヶ月にわたり行われ、資源量の持続可能性、漁業の管理の適切さ、生態系への影響についてMSCの基準を満たすとして認証が授与されました。