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スペインタラ船主協会(AGARBA)のバレンツ海のタラ漁業がMSC認証を取得

海洋管理協議会(MSC)は、スペインタラ船主協会(AGARBA)のバレンツ海タラ漁業がMSC認証を取得したと発表しました。今後、AGARBAによるタラ(学名: Gadus morhua)にはMSCの青いエコラベルを表示することができるようになり、水産物を購入する消費者は責任ある持続可能な選択をすることができます。

公の協議プロセスが組み込まれたこの審査は、認定独立認証機関FCI(Food Certification International)によって行われました。2012年2月に始まったこの審査では、MSCの持続可能な漁業のための規準に照らした評価が行われました。審査の結果、タラの資源は健全であり、海洋生態系への影響を最小限に抑える適切な管理が行われていると判断されました。

ヴィーゴ船舶所有者共同組合のメンバー、AGARBA

AGARBAは、北大西洋漁業機関(NAFO)の漁場およびバレンツ海(ノルウェーのEEZおよびスヴァールバル諸島保護漁場)における全タラ漁獲割当量の66%を占めています。この認証単位での操業を行う4隻の漁船による2013年の水揚げは12,000トンでした。漁法は底引き網漁で、国際海洋探査委員会(ICES)のサブエリアⅠとⅡで操業しています。

AGARBAはヴィーゴ船舶所有者共同組合(Cooperativa de Armadores de Vigo - ARVI)に属しており、経験豊かな家族経営のヴェラスペックスSL社と、ヴィーゴ港を拠点とするイギリスの漁業グループ企業、ペスケラ・アンコラSLU社とで構成されています。

AGARBAのコメント

AGARBAの代表であるイヴァン・ロペス氏は次のように話しています。「持続可能な漁業の達成のためにはMSCのような信頼できる科学的な組織が支持する、任意の独立した認証が鍵になるとAGARBAでは考えています。加えて、MSC認証は新しいビジネスチャンスを生む可能性を与え、既に認知されているイギリスなどの国々をはじめ、MSCラベルが益々認知されるようになっているスペインやポルトガルの市場における私たちの存在を、より強固なものにしてくれるのです。」「常に調査の対象となっており、環境保護団体、企業、組合、一般のステークホルダーからの強い圧力のあるセクターにおいては、ステークホルダーが参加する第三者による持続可能性評価を受けることを躊躇してはいけません。私たちが使う漁具は底引き網だけです。私たちのケースで分かるように、持続可能性と両立できないはずはないのです。」

持続可能性におけるチームワークの貴重な例

MSCのスペイン・ポルトガルカントリーマネージャーのラウラ・ロドリゲスは次のようにコメントしました。「漁業の持続可能性を実証するためにMSC規準に照らした審査を受けたペスケラ・アンコラとヴェラスペックスにお祝い申し上げます。この2つの企業が協力して認証を取得したことは、チームワーク、そして水産資源に対する同じ考えを持つ企業による長期的戦略の格好な事例です。審査結果のとおり、バレンツ海のタラ資源は非常に良い状態にあってしっかりと管理されており、混獲も良くコントロールされ、低レベルに抑えられています。またこの審査によって、非対象種に関するデータ、保護対象種の管理および関連するデータ、海洋生息域への潜在的影響などの改善できる点も明らかにされ、その改善状況が監査の際に評価されることになります」。