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ノルウェー北東北極海のタラとハドックがMSC認証を取得

ノルウェー水産物輸出審議会(NSEC)の申請によって、すべてのノルウェー北東北極海のタイセイヨウマダラおよびハドック漁業がMSC認証を取得しました。これにより、2012年に水揚げが見込まれる34万トンのノルウェーのマダラと15万3000トンのハドックは、MSCエコラベルを付けることが可能になります。

北東北極海マダラおよびハドックのMSC認証は、ノルウェー中部および以北沿岸からバレンツ海までのノルウェーのEEZ(経済的排他水域、ICESエリアⅠおよびⅡ)での漁獲を含んでいます。この認証の範囲における漁獲方法は、底引き、延縄、手釣り、刺し網、ジギング、機船底引網など多様です。漁獲された水産物は、塩漬け、乾物、干し魚として南ヨーロッパと中南米に販売され、一方、フィレ、鮮魚、冷凍は主に北ヨーロッパの市場にと、世界中に販売されています。

漁業者のコメント

NSEC白身魚担当マーケティング・マネージャーのカリン・オルセン氏は、「ノルウェーは、自然と調和した漁業の長い伝統を持っており、持続可能な漁業管理における世界的な先駆者の一員として国際的に認識されています。これは、私たちの誇りであり、全てのノルウェーの北東北極海マダラおよびハドック漁業がMSC認証を取得したことにより、ますます実感していただけると思います。

ノルウェーの水産物の持続可能性への第三者認証は、ノルウェーのサプライヤーにとって、市場でのさらなる信頼性を確保する重要な手段です。水産業界はノルウェー沿岸域を支えており、地域社会と雇用にとって大変重要です。したがって、ノルウェーは持続可能な漁業に努め、次世代の人々にノルウェーのマダラとハドックの恵みを享受する機会をつなげるよう努力を続けていきます」と述べました。

MSCのコメント

MSCヨーロッパ地域事務所副代表のカミエル・デリッヒは、次のように話しています。「この認証取得は、MSCプログラムにとってのマイルストーンであり、ノルウェーの水産業界全体にとっても素晴らしい結果です。ノルウェーのマダラとハドック漁業は、歴史的視点からも市場的にも最も重要な世界の白身魚漁業の一つです。6年前にノルウェー水産業界がわたしたちに問い合わせ、ノルウェー北東北極洋マダラおよびハドック漁業のMSC認証取得への関心を表明したとき、すべての関係者はそれが簡単な道のりでないことを知っていました。このプロセスに携わった全ての関係者にお祝いと感謝を申し上げます。MSCは、今後将来にわたって、この漁業を支援できることを楽しみにしております。」

本漁業について

この漁業がMSC認証を取得するまでは、容易な道筋ではありませんでした。漁獲対象であるバレンツ海のマダラとハドック資源は健全なレベルであり、全体として適切に管理されていましたが、予備審査において、管理における協働と変更が必要な箇所が指摘されていました 。

沿岸に異なる種類のタラが生息しており、ノルウェーの科学者によるとその資源量は不確実なのですが、このタラにおける混獲の影響を軽減することも解決すべき課題の一つでした。審査の過程において、将来の漁業管理のために、ノルウェーの水産物業界と漁業の責任の表明として、資源の再構築プランが採択されました。この再構築プランは、漁具に対する規制と最小水揚げ可能サイズを強化し、また操業禁止域を設けるなどして、沿岸部のタラ資源への漁獲圧を軽減することを目的としています。この再構築プランの施行により、今回のタイセイヨウマダラとハドック漁業のMSC認証取得が可能となりました。