フェロー諸島のセイヨウイタヤガイ漁業が、認証機関ボタナルストファン・トゥン（Vottunarstofan Tún）の14ヶ月にわたる独立した審査により、待ち望まれたMSCの青いエコラベルを勝ち取ることに成功しました。MSC認証取得に向けた5年に及ぶ漁業の努力が実を結びました。
確実な管理への取り組み
漁業ライセンスを持つ１隻の漁船で行われるこのセイヨウイタヤガイ漁業は、環境に優しい漁業としての伝統があり、環境へのインパクトと管理の面では高得点を得ていました。しかしながら、貝資源についての科学的データが不足していることが問題点となっていました。審査員はMSCのリスクベースの枠組み（RBF）を用い、潜在的リスク評価を行い、それを最小限に抑えるための予防的措置を採ることで、この漁業資源が持続可能性であることを立証することができました。認証の一環として、管理者はセイヨウイタヤガイ資源及び漁場の回復にどれだけの時間を要するのかに関する科学的データを構築するためにさらなる改善を行うことになっています。
漁業者のヨグヴァン・マーティン・F・ヨエンセン氏は次のようにコメントしました。「水揚げが長期にわたって安定していましたから、私たちのセイヨウイタヤガイ漁業はあらゆる意味において持続可能な漁業であると確信していました。消費者はMSCのロゴを確認することでそれが持続可能な製品だという確証を得ることができます。審査では科学的データが求められましたが、すぐに入手できなかったため認証取得に時間がかかってしまいました。MSC認証を取得できたことは私たちの漁業にとっては前進であり、そのメリットは海外でのマーケティングで証明されています」。
高い評価をさらに強固なものに
アイスランドとフェロー諸島のMSCマネージャー、ギスリ・ギスラソンは認証取得を歓迎して次のようにコメントしました。「フェロー諸島のセイヨウイタヤガイ漁業は持続可能性とその取り組みに関して定評があります。更なる改善のための確約によって、その評判はより強固なものとなることでしょう。フェロー諸島のセイヨウイタヤガイによる製品は、貝殻のカルシウムやヨーロッパ中で販売されているホタテの身など、幅広く多様な市場で人気があります。このような漁業が世界の持続可能な認証取得漁業の仲間入りを果たして下さったことを大変誇りに思います。
この漁業の製品はO.C. Joensen社より入手が可能です。MSC認証フェロー諸島のセイヨウイタヤガイの購入に関心のある方はViggo Dam氏までご連絡ください（メール [email protected]）。