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ブリティッシュ・コロンビアのカラフトマス漁業がMSC認証を取得

カナダ太平洋持続可能漁業協会によるブリティッシュ・コロンビアのカラフトマス(ピンクサーモン、Oncorhynchus gorbuscha)3漁業が、第三者認証機関のムーディー・マリン社の審査を経て、MSC認証を取得しました。MSC認証を受けたことは、その漁業が、公開で透明性のあるプロセスと科学的分析を含む厳密な審査を経て、持続的で適切に管理されていることが証明されたことを示しています。MSC認証の取得により、この漁業からの漁獲物はMSCのエコラベルを表示することが可能になります。

審査の過程には、審査チームに追加的な情報提供を行ったブリティッシュ・コロンビアの環境保護団体など様々な関係者が参加しました。審査機関による最終報告書は、関係者の共同努力による積極的な漁業に対する懸念の表明、また5年間の認証期間中の具体的な漁業改善策が反映されています。たとえば、認証機関は、新しい科学データを収集することや、この漁業を管理するDFO(カナダ漁業海洋省)をサポートする第三者モニタリングを加えるなどの条件を追加しました。

カナダ太平洋持続可能漁業協会ディレクターのクリスティーナ・ブリッジ氏は、「わたしたちは、人々の生活とコミュニティを支えながら資源を守る健全で持続可能な漁業を望んでいます。MSC認証に必須である公開で透明性のあるプロセスにより、ステークホルダーは、有意義にわたしたち全員が支持できる結論を出すことに協力してくれました。

本認証漁業について

この認証漁業は、カナダ太平洋の排他的経済水域(EEZ)とブリティッシュ・コロンビア州沿岸海域で行われています。この認証は、フレーザー川のカラフトマス漁業を対象としており、1)フレーザー川主流およびミッション橋より下流の支流、2)クイーン・シャーロット諸島を含むブリティッシュ・コロンビア北部および中部沿岸、3)ジョンストン海峡、ジョージア海峡、北東および中部バンクーバー島、トバ小海峡、ジェルビス小海峡を含む南部沿岸内域の3漁業が対象です。またこの認証には、現在操業されているすべての商業漁業が含まれています。

この漁業では、カラフトマスの90-95パーセントが引網で漁獲され、残りは引き縄と刺し網で漁獲され、DFOの太平洋地域事務所により管理されています。商業漁業は、DFOの発行するライセンスで管理されており、漁期、漁具、釣り針、網目の大きさ、混獲、漁獲量を規制しています。DFOの任務には、カナダの漁業資源の持続的な利用と保全についての責任が含まれています。

カラフトマスは、2年ごとに産卵のために戻ってきます。ブリティッシュ・コロンビア州では、奇数年に大きな回帰が見られます。2009年には、商業漁獲量は、13,400トンでした。すべてのサケ類の水揚げは重量の確認と、販売伝票の発行のが義務付けられており、DFOによる漁獲モニタリングに使用されます。さらに、商業サケ漁業者は、正確な漁業記録を付け、電話会議を頻繁に行う必要があります。

ブリティッシュ・コロンビアのカラフトマスは、世界中の市場に販売されています。

この漁業を代表して、ブリッジ氏は、「ブリティッシュ・コロンビアの漁業者と生産者は、2011年の漁期前に、漁業持続可能で適切に管理された漁業のための原則と基準に則ったMSCの認証を取得したことを大変喜んでいます。より多くの取引先や消費者が第三者による持続可能性の検証を求めており、わたしたちは、これから、太平洋のカラフトマス漁業に対して競争ができます。

MSCアメリカ地域ディレクターのケリー・コフリンは、「ブリティッシュ・コロンビアのカラフトマス漁業のMSC認証取得にお祝いを申し上げます。また、この漁業審査に対し、貴重な情報を提供した団体に感謝します。公開された透明性のあるプロセスは、MSC認証特有の強みの一つですが、今回の審査プロセスは、このよい事例です。持続可能でブリティッシュ・コロンビアの人々の生活と生計に貢献するMSC認証漁業は、すべての人にとってよい結果です。