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ブリティッシュ・コロンビアの紅ザケ漁業に対するMSC認証単位のうち3つが認証取得

ブリティッシュ・コロンビアの紅ザケ(Oncorhynchus nerka)漁業のうち、スキーナ川(the Skeena)流域に回帰するサケを対象としたもの、ナース川(the Nass)流域に回帰するサケを対象としたもの、そしてバークレー・サウンド(Barkley Sound)におけるもの、の3つが独立した認証機関によるMSCの認証審査を経て、持続可能で適切に管理された漁業として認証を取得しました。

 正確で厳密な審査を確実なものとするため、MSCの規格では魚種、水域、漁具と船舶に対する認証単位を定めています。今回認証に入るにあたり、広域にわたるB.C.(ブリティッシュ・コロンビア)の紅ザケ漁業は、地理上4つの認証単位に分けられました。4番目の認証単位であるフレイザー川(the Fraser River)については、ステークホルダーによる異議申立てを受けて、独立した仲裁者による調査が行われています。

 これら3つの認証単位の漁具はどれも、海洋漁業においては引網、刺網、トロールを含み、淡水漁業では数種の漁具が用いられています。これらの漁業はブリティッシュ・コロンビアとカナダ太平洋のEEZ(排他的経済水域)で操業されています。

審査されたのは、非先住民族漁業である商業漁業と、一部の先住民族漁業です。また水産物も非先住民族の商業漁業と先住民族漁業、双方の漁業によるものが認証の対象となりました。それぞれの認証単位における紅ザケの総漁獲可能量は、その漁期における、抱卵回帰サケ調査により異なります。この漁業は注意深く監視され、資源管理上取られる措置には、産卵遡上目標に達しない場合の商業漁業の休漁が含まれます。

 これら3つの認証単位の最終報告書には、26の条件と、それらの条件の達成が、持続可能性実施策のさらなる改善につながるための管理計画とが盛り込まれています。管理組織と認証申請者はこれらの条件を満たしていく責任があり、達成できなければ認証は取消しとなります。MSC認証プロセスでは、認証された漁業を評価する年次監査が必須となっていますが、評価には個々の条件を満たす取組みの進捗状況も含まれており、MSCの厳格な環境に対する規格を満たし続けることを確実にしています。

この漁業の認証申請者はカナダ太平洋持続可能漁業協会(The Canadian Pacific Sustainable Fisheries Society ‐CPSFS)です。ブリティッシュ・コロンビアの紅ザケ漁業はカナダ漁業海洋省により管理されています。市場におけるMSCエコラベル付き紅ザケの存在は、バイヤーと消費者に対し、B.C.の紅ザケは商業漁業によるものであり、資源が健全な状態に保たれ海洋環境を害さない方法で獲られている場合にのみ取引されることを裏付けとなるものです。

B.C.の紅ザケは主に冷凍と缶詰製品として輸出されており、10%が鮮魚として取引されています。B.C.の冷凍紅ザケの最大の消費地は日本で、冷凍製品の90%以上を輸入しています。 また缶詰製品については英国が最大の消費地で80%以上を輸入しています。

TAVEL (現在はムーディ・マリン・リミテッド) が、今回の審査を行いました。審査では、MSCの3つの原則である、資源状況、海洋生態系に対する影響、管理システムに沿って行われました。この認証に対する詳しい情報(英語)は以下のサイトでご覧いただけます。 www.msc.org/track-a-fishery/certified.

以上

*団体名などの表記はご参考としてのものです