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マクドナルド社リリース「ヨーロッパ39カ国でMSC認証製品の提供を決定」

世界海洋デーの今日、マクドナルド社は、持続可能な取り組みの大きな一歩として、ヨーロッパのすべてのマクドナルドのレストランにおいてMSC認証の魚を提供することを発表しました。今年の10月以降、毎日1300万人以上のヨーロッパの人々が、MSC認証を取得した持続可能な漁業からの魚を食べることができるようになります。

マクドナルド社は、持続可能な原料調達を強化しており、その一環として、ヨーロッパの39カ国の約7000のマクドナルドのレストランが、MSCのCOC認証を取得しました。

国際連合食糧農業機関(FAO)の2010年の報告書によれば、世界の50パーセント以上の水産資源がその限界まで漁獲されています。MSCは、持続可能な漁業に対する漁業認証とエコラベル・プログラムにより持続可能な漁業を認識・報奨することを通じて、過剰漁獲の問題に取り組む国際的な組織です。マクドナルド社は、ファストフード業界において、初めて全ヨーロッパでMSC認証の白身魚を導入する企業となります。昨年、同社がヨーロッパで販売したフィレオフィッシュは1億食に上ります。

この取り組みによって数百万人の人々にMSCで認証された持続可能な魚が提供され、今まで以上に多くのヨーロッパの消費者が持続可能な魚を食べることができるようになります。マクドナルド社は、MSCラベルのついた製品をヨーロッパの39カ国で販売する最初のファストフード企業となり、その販売開始は10月となります。

マクドナルド社は、「持続可能な漁業に向けたグローバル方針」を策定し、原料調達事業者と協力して、持続可能な漁業からの調達に向けた改善に長期間取り組んできました。

ヨーロッパ・マクドナルド社の会長スティーブ・エスターブルックは、「マクドナルドは、MSCエコラベルのついた魚を、求めやすい価格でヨーロッパ中の数百万のお客様に提供します。わたしたちがMSC認証を選んだのは、もっともしっかりしていて、我々自身の持続可能な漁業基準を担保する知名度のある独立認証だからです。このたびの認証取得は、マクドナルドが将来の長期的な原材料供給に責任を持つための重要な一歩です。」

MSCのCEO、ルパート・ハウズは、「ヨーロッパ・マクドナルド社による、すべての白身魚製品の原料をMSCの厳格な規準を満たした漁業から調達するという決断は、ビジネスリーダーがシーフード市場を変革し、海洋や淡水域の変化を促しうることを示す素晴らしい証拠です。ヨーロッパのマクドナルドのすべてのフィレオフィッシュがMSC認証つきのものになり、マクドナルド社が持続的な漁業からの魚を多くの人の手に届くようにすることを、嬉しく思います。大変素晴らしい功績です。ほかの企業が続くことを期待しています」と述べました。

MSC採用の決定は、全ヨーロッパのマクドナルドの持続可能性に向けた動きの中での最新の取り組みです。2001年にマクドナルド社は、農業サプライチェーンにおける透明性および品質と持続可能性の改善のため、ヨーロッパ・マクドナルド農業支援プログラム(MAAP)を立ち上げました。

2007年にマクドナルド社は、すべてのヨーロッパのマクドナルドのレストランで持続可能な認証コーヒーを提供することによって、責任ある原材料調達への消費者の関心を喚起しました。いまでは、レインフォレスト・アライアンスUtz認証などのロゴが、毎日、ヨーロッパのマクドナルドで提供される100万のコーヒーカップについています。

2009年9月には、MAAP をもとに、ヨーロッパ中の進歩的な農家との直接対話を通じて、持続的な農業への参加と改善を奨励するためのフラッグシップ農場プログラムを立ち上げました。

マクドナルド社は、さらに今年3月に持続可能な土地管理責任(仮訳)を発表しました。世界自然保護基金(WWF)との協力によって実施した分析に基づき、将来的に、同社の食料とパッケージに使用する農産物原材料を、持続可能な形で管理された土地から生産する調達業者だけから購入を行うことを規定しています。

マクドナルド社「持続可能な漁業に向けたグローバル方針」

マクドナルド社のグローバル持続的漁業方針は、コンサベーション・インターナショナル(CI)のジム・キャノン氏により2003年に開発されました。現在、持続的漁業パートナーシップ“Sustainable Fisheries Partnership”(SFP)の設立者兼CEOのキャノン氏は、本分野での先駆者であり、マクドナルド社は原材料供給業者にキャノン氏との協働を勧めています。

マクドナルド社の「持続可能な漁業に向けたグローバル方針」は、マクドナルドが調達を行うそれぞれの漁業において年次独立アセスメントを実施することを規定しています。このアセスメントはSFPによって、最新の科学情報を用い、3つの基準(漁業資源状況、マネジメント品質、海洋環境と生物多様性保全)にもとにそれぞれの漁業について実施されます。