マンクス・クイー二ーとして有名なマン島のセイヨウイタヤガイ（クイーンホタテ）漁業が、適切に管理された持続可能な漁業としてMSC(海洋管理協議会)の認証を取得しました。ロンドン中心部の魚介商同業組合会館（Fishmongers’ Hall）でのディナー会場にて待ち望まれた認証書授与式が行なわれました。オートバイレースで知られるマン島は、英王室直轄属領です。
認証を取得したマンクス・クイー二ーは、マン島に登録された日戻り船によるオッタートロール漁で漁獲されます。認証取得には21ヶ月を要しました。もうひとつの漁獲方法である貝桁網（ツメ無し）漁業は、認証取得の見込みが低いため、審査を取りやめることになりました。
セイヨウイタヤガイは、体長およそ5センチと小さく、寿命が比較的短い貝で、色鮮やかな貝殻が特徴です。貝でありながら、この種類は、貝殻の隙間から水を噴出させて自由に泳ぐことができます。料理人たちに珍重される貝で、マン島では毎年、「クイー二ー・フェスティバル」として3日間にわたる祭典が行なわれます。今年は7月1日～3日に予定されています。
密接なパートナー関係
マン島立法議会のジョン・シムミン（John Shimmin）環境食糧農業大臣は、次のように述べました。「マン島のクイー二ー漁業のMSC認証取得は、政府、漁業者そして加工業者の密接なパートナー関係の賜物です。過去数年間にわたってこの三者が共に協力し、この漁業の持続可能性とマン島のクイー二ーの質の改善のために努力してきました。見識ある消費者たちは自信を持ってマン島のクイー二ーを購入することができます。今後数カ月に渡り、このパートナー関係を拡大し、やがてはアイルランド海のすべてのクイー二ーが、この度マンクス・クイー二ーが享受できるようになったものと同等の便益を得られるようにしたいと考えております」
元船長でマン島シーフード社（Isle of Man Seafood Ltd）の経営者、ビリー・カリー氏は次のように話しています。「マン島の漁業者と加工業者たちは密接なパートナー関係のもとで、最高品質のクイー二ーだけを漁獲し、残りの資源が将来のために守られるように尽力してきました。今回の認証取得は、そうした努力に報いるものです。6月1日の漁期再開時にMSC認証を取得したクイー二ーを提供できることを楽しみにしています」。
成功を積み重ねる
授与式において、認証機関に代わり、認証書を手渡したMSCイギリス・漁業認証担当マネージャーであるクレア・ぺスコッドは次のようにコメントしています。「認証を取得されたマン島の漁業者の皆さまに心よりお祝い申し上げます。
認証にはいくつかの条件が付されていますが、これらの条件を達成することによって、審査に至るまでの過程および審査過程の中で漁業者、政府、加工業者の皆さまが成された優れた仕事は、より強固なものとなるでしょう。マン島のクイー二ー・フェスティバルにおいても認証取得をお祝いできることを楽しみにしています。」