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京都府機船底曳網漁業連合会のズワイガニとアカガレイ漁業がMSC認証の再審査入り

持続可能な漁業を行う漁業者への認証制度の運営を行う独立系非営利団体、海洋管理協議会(本部:英国ロンドン、以下MSC)は、このたび、京都府機船底曳網漁業連合会(以下、京都府底連)が、ズワイガニとアカガレイ漁業についてMSC認証の再審査に入る決定をしたことを歓迎いたします。

京都府底連のズワイガニとアカガレイ漁業は、MSCの環境基準に則り2008年9月19日に認証を取得しましたが、5年間の認証期間が終了する前に次の認証のための審査に入りました。京都府底連の取得したMSC認証は日本初ですが、これは同時にアジアで初めてで、今回の再審査を通過した場合は、日本およびアジアで初めての再認証の取得となります。

独立認証機関Scientific Certification Systems (SCS)により行われる今回の再審査では、対象となる魚種に関しての持続可能性、京都府底連の漁業の環境への影響、その管理システムが再検討され、MSCの認証基準に合致し続けているかが確認されます。

京都府底連のズワイガニとアカガレイ漁

京都府底連は、海底の生態系に影響を及ぼす可能性のある重い鎖を使用せず、環境に与える影響の少ないかけ廻し式底曳網で漁獲を行っています。同連合会の12隻の漁船は京都府の沖合の水深約140m~350mの漁場で操業しています。

京都府底連は、京都府農林水産技術センター海洋センターと共同で漁期外でのズワイガニの混獲を防ぐための選択的漁獲を可能にする網などの漁具を改良しました。また府底連の漁業者は資源回復に関する規制に加え、自主的にズワイガニの漁獲制限を行い、資源管理に努めています。2009年9月までにズワイガニの完全な回復への期限を確定するというMSCの認証条件が、京都府底連に新たな弾みを与えました。10年間の回復計画を提示した京都府底連は、現在、計画に沿った漁獲を行っています。

漁業者のコメント

京都府底連の川口哲也会長は次のように述べています。「京都府機船底曳網漁業連合会のズワイガニ・アカガレイ漁は、平成20年にアジアで初となるMSC漁業認証を取得し、今般更新審査を迎えることとなりました。私たちは底曳網漁業の更なる発展に向け、資源管理に向けた取り組みを継続し、持続的な漁業の確立に向けた歩みを続けてきました。認証取得後も資源の効果的な利用に向け、日本で初めてとなる水ガニの漁獲自粛に取り組むなど、私たちのこうした取り組みが、我が国の底曳網漁業における資源管理を牽引しているものと自負するところであり、こうした私たちの成果が再認証審査においても評価されるものと思っています。」また、同連合会事務局の濱中貴志氏は、「資源の持続的な利用に向け歩み続ける京都の底曳網漁業の取り組みが、MSC漁業認証を通じて多くの皆さんに知られ、そして、生産者と消費者の共同した資源管理の取り組みが一層進むことに大きな期待を寄せるところです。」と述べています。

MSCのコメント

MSC日本事務所の石井幸造は次のように述べています。「京都府底連様が認証更新に向け再審査に入られたことを大変うれしく思います。アジアで初めてMSC認証を取得したこの漁業が再度の認証取得を目指すことは、非常に意義深いものであり、この地域での持続可能な漁業の広がりにつながるものと確信しています。京都府底連様の資源管理に向けた継続的な取り組みが、再度の認証取得につながり、その取り組みの重要性がより多くの人に認知されることを強く願っています。」

認証機関について

今回の審査は、独立認証機関Scientific Certification Systems (SCS)グローバル・サービスにより行われます。審査に参加したい関係者の方は、担当のサビン・ドゥーム氏までお問い合わせください。連絡先: Ms. Sabine Daume  [email protected]

この他に情報が必要な方は、海洋管理協議会(MSC)日本事務所

電話: 03-5623-2845、Eメール: [email protected] までお問い合わせください。