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北東大西洋のサバ漁業が再び認証を取得

持続可能な漁業のために長年取り組んできた複数の船団からなる北東大西洋のサバ漁業が、国を超えた連携によって、MSC認証を取得しました。

サバ漁業北部持続可能同盟(Mackerel Industry Northern Sustainability Alliance: MINSA)は、人気の高い多脂魚であるサバの資源量が持続可能なレベルにあることを実証するために北大西洋のサバ漁業が2012年に協働して作った漁業同盟です。科学者達が最新の推奨漁獲量や漁獲可能量について議論を重ね、MINSAは2年ほど前から本審査に入りましたが、本日MSC認証を取得することができました。

「前例のない取り組み」

MINSAのコーディネーターであるイアン・ガット氏は次のように述べました。「認証を取得するにあたり、北ヨーロッパの遠洋漁業者が手を携えるという前例のない取り組みが功を奏しました。これは私たちの持続可能な漁業への強い想い、そして長期にわたる責任ある漁業管理への決意を明確に示すものです」。

「サバ資源は健全な状態にあります。消費者はMSCエコラベルによって、サバ漁業の持続可能性を自分の目で確認することができるようになり、また、それによって北ヨーロッパの漁業者および水産加工業者も便益を享受できることになります」。

「私たちは漁業管理の更なる改善を目指しています。MINSAはその目的を確実に実現できるよう、複数のプロジェクトに携わっています」。

「MINSAにとって最も貴重な資源であるサバの審査をアコーラに依頼して本当に良かったと思います。年次監査も引き続きアコーラに依頼するつもりです」。

本日認証を取得した漁船の多くは、以前に認証を受けていましたが、科学的に推奨される漁獲を上回る漁獲量が2年続いたことを受け、7つのサバ漁業すべての認証が停止されました。認証取得船団以外の国によるサバの漁獲量の顕著な増加、並びに資源管理のための国際合意が崩壊してしまったことがその原因でした。サバをめぐる紛争は「サバ戦争」と呼ばれるまでになりましたが、その解決策を見出そうと、この6年間、関係各国の漁業者と政府機関が努力を重ねてきました。

MSCの北東大西洋プログラムディレクターであるトビー・ミドルトンは次のように述べました。「今回の認証は、持続可能な漁業を目指す漁業者と国家による国境を超えた取り組みの成果です。MINSAはその先頭に立って国際交渉を進めてきました。その結果、資源を守るための新たな合意に至ることができました。これにより、現在、そして未来の世代のために健全な海洋資源が確保されたことになります」。

セインズベリーがMSCエコラベルのサバを最初に販売

MSCエコラベルのついたサバが再びスーパーの店頭に並ぶのにあたり、一番手になるのがセインズベリーです。セインズベリーの水産養殖・漁業マネージャーのアリー・ディングウォール氏は次のように述べました。「今回の認証は水産業界だけでなく、お客様にとっても朗報です。 持続可能な水産物の調達におけるリーダーとして、誰よりも先にMSC認証サバを再び店頭に並べられることを誇りに思っています。サバは用途が広いだけでなく、オメガ脂肪酸が豊富な大変健康によい魚です」。

「セインズベリーは2020年までに自社ブランドの水産物の調達をすべて持続可能な漁業で賄うことを宣言しています。このたびの認証により、それに向けて大きく前進することになります」。

MINSAには、手釣り沿岸漁業漁船から大型の遠洋トロール漁船まで、700隻を超えるサバ漁船が含まれています。所属も様々で、スコットランド、イングランド、北アイルランド、ノルウェー、スウェーデン、オランダ、デンマーク、ドイツ、フランス、アイルランド共和国、リトアニアの11の国と地域の漁船で構成されています。