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南太平洋・クック諸島のビンナガ延縄漁業がMSC認証を取得

クック諸島の排他的経済水域(EEZ)の南太平洋ビンナガ延縄漁業 が中国初のマグロ漁業として海洋管理協議会(MSC)の認証を取得しました。 MSC認証のマグロの供給を拡大させるこの太平洋マグロ漁業による認証取得は歓迎すべきニュースです。この漁業によるマグロの年間水揚げ量は2,300トンです。

現在、そして将来の世代のための健全な海洋環境を確実なものとするために取り組んでいる世界で250を超えるMSC認証漁業。クック諸島のこの漁業もその一員となったのです。MSC認証を取得したことによってこの先駆的漁業の取り組みは世界から認められ、同時にクック諸島の多くの人々の暮らしを支えることになります。

クック諸島海洋資源省、ベン・ポニア大臣は、認証機関による審査のかなりの部分はビンナガ漁業に対する政府の持続可能な管理能力の評価に充てられたとし、次のように述べました。「業界を代表する規準を達成しMSCの青いエコラベルを冠することができるようになったのは私たちのビンナガ漁業にとって大変大きな意義を持ちます。これはクック諸島の漁業の高い水準が認められたということです。この漁業の優位性を高め、輸出するビンナガマグロに更なる価値を与えてくれるものです」。

MSCプログラムは世界のマグロ漁業に変化をもたらす

MSCプログラムは世界のマグロ漁業市場を持続可能なものにする手段であり、マグロ漁業の管理方法を改善させるものです。

MSCアジア太平洋漁業マネージャーのビル・ホールデンは次のようにコメントしました。「クック諸島南太平洋ビンナガ延縄漁業は、独立した専門家チームにより、MSCの厳格で世界的に認められた持続可能な漁業のための規準に照らした厳格な審査を受けました。認証を維持していくために、当漁業は審査で提示された条件に合致できるよう、引き続き改善に取り組みます」。

このクック諸島の漁業は、認証され続けるために、健全な資源レベルを確実に維持するための漁獲管理戦略を実施し、魚種資源がしっかりと管理されていることを示す必要があります。MSCプログラムのすべての漁業は、MSCの高い規準に合致するために、毎年監査を受けなければなりません。

クック諸島が地域の他のマグロ企業を牽引

ルエン・タイ・フィッシング・ベンチャー社、ジョー・マーフィー上級副社長は、この朗報に際して喜びを次のように表しています。「認証を取得することができ、MSCの仲間入りを果たせたことを大変喜んでいます。クック諸島のマグロ漁業がMSC認証を取得したことで、より多くの中国の水産会社、マグロ企業がこの持続可能性のための重要な活動に参加してくれるようになることでしょう」。

MSCプログラムに携わっている漁業においては、500を超える改善が確認されています。その効果的な管理によって最初に認証を取得した時の倍以上の個体数となったニュージーランドのホキ漁業もその例のひとつです。

クック諸島の経済の重要な要素

人口約2万人のクック諸島は、南太平洋のハワイとニュージーランドの間に位置しています。魚介類をはじめとする水産製品がクック諸島の主な輸出品のひとつであり、MSC認証の取得によりクック諸島のマグロの市場の拡大が見込まれています。

カツオ・マグロ類の年間水揚げ量のおよそ72万1千トンがMSC認証のもので、世界のマグロの約15%を占めています。