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大西洋のオヒョウ漁業が初のMSC認証を取得

カナダのノバスコシアとニューファンドランド・ラブラドールの沖合にある大西洋のオヒョウ漁業が、海洋管理協議会(MSC)のグローバルな基準に対し、独立した第三者による認証機関SCSグローバル・サービスによる審査を経て、初めてMSC認証を取得しました。取得したのはカナダ東部の商業オヒョウ漁業を操業する主要な組合の代表である大西洋オヒョウ協議会です。今回の認証は持続可能性と適切な管理でMSCのグローバル・ガイドラインに適合するとして、大西洋のオヒョウ漁業としては初のMSC認証を取得しました。

カナダ大西洋のオヒョウ漁業について

大西洋オヒョウ漁業は、ノバスコシア州とニューファンドランド・ラブラドール州の主要な加工業者と漁業者から構成されています。大西洋近海の、北西大西洋漁業機関(NAFO)の漁業領域において3NOPs、4VWX、5Zc深海延縄、深海トロール網、刺し網で獲られたカナダのオヒョウが、MSC認証を受けました。この地域の大西洋オヒョウの漁業者と加工業者は、現在大西洋オヒョウ協議会の会員ではありませんが、MSC認証を共有するために加入することができます。この漁業でとれた水産製品を管理している企業にとっては、MSCの海のエコラベル付きの製品を市場で販売するための、MSCのCOC認証を取得する機会となります。

大西洋オヒョウ漁業の総漁獲可能量(TAC)はカナダ海洋漁業省により監督されていますが、今回の認証範囲での2013年3月末時点の割当て量は2,200トンでした。この漁業は、この地域の底魚漁業の一部により管理されており、他の魚種との混獲によって水揚げされた大西洋オヒョウの漁獲量を含んでいます。大西洋オヒョウの主な市場はカナダ、米国、EUで、生鮮品・冷凍品ともに流通しています。

認証取得達成までの共同の取り組み

大西洋オヒョウ協議会のエグゼクティブ・ディレクター、ブルース・チャップマンは以下のように述べました。「過去10-15年にわたる資源回復への私達の素晴らしい努力と、カナダ水産海洋省の厳しい管理は、私達の漁業がMSC認証を取得したことにより報われました。私達が慎重に漁業を管理しているかを確認するため、大西洋オヒョウ協議会とカナダ水産海洋省が毎年共同で、監視、情報提供、データ査定などを行ったことに満足しています。厳しく常に変化する自然環境の中、漁業の数は近年増加していますが、認証は、将来に向け自らの漁業を持続させるための知識を使う能力が私達にあることを証明してくれました。」

現在と将来の世代の持続可能性の証明

「大西洋オヒョウ協議会と、MSC認証取得への共同の取り組みに対しお祝い申し上げます。MSCのスタンダードは、国際的で、科学的根拠に基づいたものです」と、MSCの米国地域ディレクター、ケリー・コフリンはコメントし、さらに「オヒョウは、北米の東海岸と国際市場で高い需要のある最も重要な白身魚です。認証は、小売業や外食業の顧客に対し、カナダ大西洋のオヒョウ漁業による魚は、現在と将来の世代のために資源を守るべく適切な管理のもと持続可能な方法で獲れていることを証明します」としています。

SCSグローバル・サービスについて

大西洋オヒョウ協議会は、今回のMSCのスタンダードに対する審査にあたり、米国カリフォルニアのエミリービルを拠点とする独立した認証審査団体、SCSグローバル・サービスと契約しました。科学者のチームが、大西洋オヒョウ協議会、カナダ水産海洋省をはじめとした漁業関係者による情報を検討し、太平洋のオヒョウがMSCの3つの原則、資源の持続可能性、生態系への影響、漁業の管理システムについて、適切であるかを評価しました。