Skip to main content

MSCの最新ニュースをご紹介するプレスリリースです。

MSCジャパンのプレスリリースをメールで受け取りたい方は、 こちらの登録フォームよりお手続きください。

広がるMSCプログラム:世界の天然漁獲物の1割を占める認証水産品

ブリュッセル発: MSCは本日、初のMSC認証製品の誕生から15周年を迎えました。海洋環境の改善のために持続可能な水産市場への変革を促進し、成功へと導いてきたパートナーのみなさまに心より感謝いたします。

MSC認証漁業による総水揚げ量は今や年間880万トンにまで増え、世界の天然漁獲物の10%近くを占めるまでになりました。255の認証漁業に加え、100以上の漁業が現在MSC規準への適合審査に入っており、18ヶ月以内に認証漁獲物は1000万トンを超え、世界の天然漁獲物の12%を占めると期待されています。

シーフード・エキスポ・グローバルにて毎年開催されるMSCグローバル・コマーシャル・アップデート・ミーティングの場で、MSCのCEOルパート・ハウズとグローバル・コマーシャル・ディクレター、ニコラス・ギシューは、世界各国の事業者の取り組みは賞賛すべきものであると述べ、持続可能性を事業の中核とするスウェーデンのオルクラ・フーズ(Orkla Foods)、 オランダのアノヴァ・シーフード(Anova Seafood)、ヨーロッパのイグロ・フーズ・グループ、 数々の賞に輝くイギリスのレストランのワハカ(Wahaca)、日本のイオン、イギリスのセインズベリー、スイスのミグロスをはじめとする加工業者、小売業者そしてレストランに対して感謝の意を表しました。

ルパート・ハウズは次のように述べました。「これらの企業は、持続可能性を事業戦略の中心に置くことにより、前向きな変革を推進し、持続可能な水産市場に向けたグローバルな取組みを牽引し、持続可能性を求める消費者に選択権を与えることにより、責任ある消費行動を促しています」。

現在、年間60万トン以上のMSCラベル製品が世界100カ国の消費者に販売されています。初のMSC認証漁業が誕生した15年前に比べると、持続可能な水産物の供給は飛躍的に伸びたことがこの数字からも伺えます。初の認証取得という快挙を達成した西オーストラリアのロックロブスター漁業はその後、財政の安定化を進め、絶滅危惧種への不本意な影響を無くすことにも成功しました。

昨年のMSC認証ロブスターの総水揚げ量は6万5千トン。2012年にはわずか1万トンでしたが、この2年間で北米ロブスター漁業がMSC認証を取得したことにより大幅に伸びたのです。アメリカで水揚げされるロブスターの85%はMSCエコラベルを表示する資格を有しており、カナダ産ロブスターの97%は既に認証を所有、もしくは認証審査中の漁業によって水揚げされています。

また、ニコラス・ギシューは、水揚げされている水産資源の30%を占めるマグロおよび小規模遠洋漁業など、この一年で成長が予想される分野についても言及しました。

より多くのMSC認証マグロが市場に出回るようになり、MSCの持続可能な漁業規準の要求事項を満たし、MSCプログラムへの参画を望むマグロ漁業が増えています。サプリメントやペットフード産業の伸びに合わせ、小規模遠洋漁業による認証水産物やMSC認証漁業を使った製品の供給量も伸びており、ASC養殖管理協議会のような責任ある養殖規準も確立されています。

最後にニコラス・ギシューは次のようにまとめました。「私たちは既に多くの成果をあげていますが、健全な海、そして将来にわたり活力溢れる持続可能な水産市場を確保するためにはまだまだ多くの課題が残されています。責任ある管理と購買力によって、良い影響をもたらしているパートナー企業の例に習い、MSCプログラムへの参画をぜひご検討ください」。