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東カナダのメカジキ刺突漁業が、世界で初めてMSCの認証を取得

東カナダのメカジキ漁の刺突漁業が、独立した認証機関の厳密な審査を経て、持続可能で適切に管理された漁業に対するMSCの認証をうけました。この刺突漁業により獲られ、さらにMSCのCoC(Chain of Custody)認証を経て販売される水産物には、MSCのエコラベル表示が可能になります。

メカジキ刺突漁業協会(the Swordfish Harpoon Association)、 SHQメカジキ・クォータ・ソサエティ(the SHQ Swordfish Quota Society)と、 ノヴァスコシア・メカジキ漁業者協会(the Nova Scotia Swordfishermen’s  Association )は、それぞれ刺突漁業者として登録された漁業者の代表で、これらの団体が一丸となって自主的に、東カナダのメカジキ刺突漁業に対するMSC認証の本審査を受けていました。

メカジキ刺突漁業協会とSHQは、ノヴァスコシア、ニューファンドランドとニューブランズウィックにおける刺突漁業だけのライセンスを持つ漁業者の代表です。ノヴァスコシア・メカジキ漁業者協会は、ITQ(譲渡可能個別割当)を有し、メカジキの延縄漁業と刺突漁業を行える漁業者を代表していますが、今回の認証は刺突漁業で獲られるメカジキのみを対象としています。

大西洋上でメカジキを対象種とする漁業の管理は、大西洋海域の漁業に携わる全加盟国の年間漁獲量割当を定めている、大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)によって行われています。国内では、カナダでのメカジキ漁の割当ては、カナダ水産海洋省(DFO)が管理しており、漁業やステークホルダーへのコンサルティングも行っています。カナダのメカジキ刺突漁業は、国内とカナダの排他的経済水域(EEZ)外の国際水域で操業されています。

カナダにおいて、メカジキ刺突漁業の船団は10%の年間漁獲割当を有しており、これは近年では平均して約130トンとなっています。加えてITQの船団では、そのメカジキ延縄漁業割当の刺突漁業による水揚げは、ここ数年平均125トンとなっています。水揚げされるメカジキの90%を超える量が、アメリカの市場に輸出されています。

メカジキ刺突漁業協会のスポークスマン、パトリック・グレイ(Patrick Gray)は、「カナダ大西洋のメカジキ刺突漁業者は何世代にもわたり、責任ある漁獲方法を実践してきており、それが今回持続可能であると認証を受けたのです。末永く続いてゆく漁業として、MSCに認めてもらえたことを嬉しく思います」

SHQのデール・リチャードソン(Dale Richardson)は、 「我々はMSCにより、責任ある適切に管理された、持続可能な漁業を行っていると認証されたことを喜んでいます。MSCの規格を満たした結果、MSCのエコラベル表示が可能になり、消費者に信頼していただける製品をもって、新たな市場に参入してゆくことを楽しみにしています」と述べています。

ノヴァスコシア・メカジキ漁業者協会のスポークスマン、トロイ・アトキンソン(Troy Atkinson)は以下のように述べています。

「持続可能性に対する国内外での注意深い管理と配慮により、北大西洋のメカジキの資源量はこの10年で完全に回復しており、持続可能な漁業の実践は将来にわたって漁業の機会をもたらしつづけることでしょう。MSCの認証は我々が漁業に対し、責任ある持続可能な形で取組んでいることをはっきり示すものです。持続可能性のゴールド・ラベルとも言える、有名なMSCの青いロゴマークを付けた世界で最初のメカジキ製品を、全世界の消費者に提供するのを心待ちにしています」

MSCアメリカの地域ディレクターである、ケリー・コーフリン(Kerry Coughlin)は次のように述べています。 「世界で最初にMSC認証を取得したメカジキ漁となったことは、メカジキの刺突漁船団とMSCの双方にとって記念すべき出来事となりました。 このカナダの漁業が高度回遊性の魚種において、厳格で独立した、国際的に認知されているMSCの持続可能性への環境規格を満たしていると認証されたのは素晴らしいことです」

この審査は、ASI(Accreditation Services International )により認定された、独立した認証機関であるムーディ・マリン・リミテッドにより行われました。

以上

*団体名などの表記はご参考としてのものです