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米国東海岸のカニ漁業がMSC認証を取得

2009年9月3日(ワシントン州シアトル)。本日、アトランティック・ディープシー・レッドクラブ漁業が、持続可能で適切に管理された漁業であるとして、海洋管理協議会(MSC)の認証を取得しました。

この漁業の新たな加工工場であるAtlantic Red Crab Co.も、MSCの厳しい水産物トレーサビリティ基準を満たし、MSCのCoC認証を取得しました。マサチューセッツ州ニューベッドフォードにあるこの工場では、殻付脚肉、切り込み入り腕と爪肉、サラダミート、ホール、その他注文に応じた加工が可能です。

この漁業審査の申請者であるNew England Red Crab Harvesters’ Association会長、Jon Williams氏は、「レッドクラブ業界では、米国東海岸初のMSC認証漁業となったことを、たいへん光栄に思っています。MSCのエコラベルは、漁業の持続可能性に対する当業界の長期的な取り組みと、漁業管理者との協力における積極的な姿勢を示すものです。この画期的な出来事は、レッドクラブ製品の水産物市場への供給持続を確実にするものであり、また、エコラベルは、漁業者の誇りを象徴するもので、非常にうれしく思っています。」と述べています。

ディープシー・レッドクラブ(Chaceon quinquedens)漁業では、ノースカロライナ州のケープ・ハテラスから北方の米加国境に至る米国の排他的経済水域内で4隻の漁船が操業していますが、その4隻すべてがMSC認証の対象です。カニは、水深400から800メートルでカニかごで獲られます。2008年には約310万ポンドの漁獲があり、およそ100万ポンドの生鮮品に加工され、主に米国の外食市場とヨーロッパの小売や食品サービス市場向けに販売されました。

レッドクラブの大手販売企業であるメーン州ポートランドのNova SeafoodのCEO、Angelo Ciooca氏は、「MSC認証を取得した持続可能なアトランティック・レッドクラブを取り扱うことができることを大変喜んでいます。顧客の多くがMSC認証水産製品を求めている今、今回の認証取得はこの上なく時宜を得たものです。アトランティック・レッドクラブ業界は、長年にわたって持続可能な漁業を主導してきましたが、レッドクラブは最初の例であり、今後は米国北大西洋における多数の魚種が持続可能であるとしてMSC認証を取得するものと思っています。」とコメントしています。

MSCの北南米地域ディレクター、Brad Ack談――「アトランティック・ディープシー・レッドクラブ漁業のMSC認証取得にお祝い申し上げます。これは、米国東海岸の漁業が初めてMSC認証取得を達成した重要な節目です。カニ漁業としては世界で2例目の認証取得ですが、このカニの供給は、持続可能な水産物への需要と、持続可能な水産物を提供するという外食企業や小売企業の公約を満たすものです。」

MSCは、持続可能な天然魚漁獲漁業についての世界で随一の認証およびエコラベル制度を運営しています。この審査では、MSC基準に則って、レッドクラブの資源状況、海洋環境への漁業の影響、漁業を監督する管理システムの有効性が審査されました。

審査は、独立認証機関Scientific Certification Systemsが担当し、15ヶ月をかけて完了しました。MSC認証を取得したこの漁業の詳細は、http://www.msc.org/track-a-fishery/certified/north-west-atlantic/Atlantic-deep-sea-red-crabからご覧いただけます。

 

Atlantic Red Crab Co.について:

Atlantic Red Crab Co.は、ニューイングランドのすべてのディープシー・レッドクラブを取り扱う加工業者です。工場は2009年8月11日に操業を始めました。詳しくはウェブサイト、www.atlanticredcrab.comをご覧ください。