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西オーストラリア州の遠洋カニ漁業がMSC認証を取得

・西オーストラリア州の遠洋水晶蟹漁業が認証を取得、MSCのエコラベルを表示できるようになった
・研究機関と漁業が協働で認証に必要なデータを収集
・水晶蟹の純白で甘みのある肉はアジアの消費者の間で大変人気があり、豪州内外での需要が高まっている

西オーストラリア州の遠洋カニ漁業が海洋管理協議会(MSC)の漁業規準に満たしているとして認証を取得しました。この世界的にも需要の高いカニが認証されることになったのは研究機関と漁業による協働の結果です。遠洋カニは西オーストラリア州の在来種で、この種のカニがMSC認証を取得するのは今回が初めてです。

認証の知らせを受け、MSCアジア・太平洋地域ディレクター、パトリック・カレオは次のように述べました。「この度、MSC認証を取得されたことに対し、遠洋カニ漁業にお祝い申し上げます。MSC認証は、独立した第三者機関による審査を経て認証された持続可能なカニであることの証しです。」「西オーストリア州漁業省と協働し、支援を得たことにより、この特別な遠洋カニがはれてMSCの青いエコラベルを表示する資格を得ることになりました。」

西オーストラリア州の遠洋カニ、別名・西オーストラリア水晶蟹(学名:Chaceon albus)は、西オーストラリア海岸の4,000キロ沖でかごを使って漁獲され、オーストラリア国内外のアジア人消費者を対象とした市場に出荷されます。水分を多く含んだ純白の肉には独特の甘みがあり、その味と見た目の良さから高値が付きます。

協働と協力

地元の大規模遠洋カニ漁業の1つであるサザン・トレーディング オーストラリア株式会社のマネージング・ディレクター、グレン・ボスマン氏は次のようにコメントしました。「我々にとって持続可能性は重要なポイントです。MSC認証を取得したことで、我々が環境に配慮した持続可能な漁業であるという確証を取引先および消費者に与えることができたのです。」

西オーストリア州漁業省の漁業認証プログラム・マネージャー、キム・ウォルシュ博士は次のように述べました。「漁業省と水産業界が協力したことで、認証に必要なデータを収集することができました。遠洋における調査というものは、漁業ライセンス取得者および西オーストリア州漁業省、西オーストラリア漁業者協議会の協働がなければ実施不可能なものであり、この協力体制があったからこそ認証取得を達成できたのです。」

独立機関による審査

18ヶ月におよぶ認証プロセスを担当したのは、独立した認証機関のSCSグローバル・サービスです。

独立した第三者認証機関は、MSC規準の三原則である、資源の持続可能性、環境への影響、漁業の管理システムに則って漁業審査を行います。漁業は認証取得後もモニタリングと年次監査を受けることになります。また、5年毎に再認証審査を受けなければなりません。

2000年以降、MSC認証漁業により、漁業および環境保全に関する615を超える改善計画が実施されました。