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資源の回復で、バルト海で初のMSC認証取得タラ漁業

今週、デンマークの漁船が、バルト海で初めてのMSC認証をうけたタラのデンマークの漁港への水揚げを開始しました。今日、デンマーク漁業者生産組合(DFPO)の東バルト海タラ漁業は、MSCの環境基準を満たす持続的で適切に管理された漁業として認証されました。15世紀以来、タラはバルト海地域において商業的に重要な魚種でしたが、今回の認証によって、初めてヨーロッパの消費者が、MSCエコラベルのついたバルト海タラを購入することが可能になります。

この漁業は、通年で行われる底引トロールと延縄を使用したボーンホルム島東部のバルト海のタラ漁です。バルト海のタラは、スウェーデンとデンマーク両国において象徴的な食卓魚ですが、東部での資源量は、ほんの数年前にはまったく壊滅に近かったと考えられていました。その後、劇的に回復し、DFPOは、2012年までにデンマークの全漁業に対してMSC認証を取得するという計画の一環として、2009年8月にこのタラ漁のMSC認証本審査を開始しました。

ボーンホルム島を本拠とするア・エスパーセン(A. Espersen A/S)は、ヨーロッパで最大の冷凍タラ製品企業のひとつです。この企業は、バルト海水産業との関係が密接で、MSC認証審査の全プロセスにおいて本漁業を支援しました。ア・エスパーセンのCEO、クラウス・B・ニールセン氏は、バルト海タラの前向きな進展を称えています。「2009年の夏にわれわれがこのタラ漁のMSC認証に向けて取り組むことを発表したときには、多くの人がかなり懐疑的でした。しかしながら、当局と水産業のイニシアチブによって、MSC認証を取得することができると確信させられました。そのため、わたしは、今日、MSCラベルのついたタラを販売することができることを大変誇りに思います。このことは、エスパーセンに利益をもたらすだけではなく、おそらく漁業者、そして地域コミュニティに、それ以上の利益をもたらすでしょう。」

MSCのバトル地域マネージャーのミナ・エップは、「これは大変な成功で、漁業者の努力は素晴らしいものです。北部ヨーロッパ中の市場の消費者と供給業者は、MSC認証を受けた持続的なバルト海のタラを供給されるこの日を待ち望んでいました。そしてその日がやってきたのです。」と言います。

「東バルト海のタラ漁の近年の記録は、ハリウッド映画に匹敵するジェットコースターさながらの奇跡的な変化です。25年前には、急速に発展する漁業が、魚場の中心にぽつんとあるボーンホルム島の経済を支えていました。その後、タラ資源量がほとんど漁業を行えないほど急激に低下したのです。現在、最低の地点から7年たち、デンマーク東バルト海のタラ漁業が、EUで最初にMSC認証を受けた持続的なタラ漁業となったのです。再び健全さを取り戻したタラ資源と健全な管理のおかげです。タラと漁業者の長期的な関係の継続というハッピーエンド。また、そのタラを食べる人々と、保護をする人たちにとっても」と、DFPOの会長クート・マドセンは述べました。