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MSC学生研究奨学金プログラムの募集開始

海洋管理協議会(MSC)はこのたび、2013年秋の研究奨学金プログラムの募集を開始しました。世界各国の学部生、大学院生を対象とした本プログラムへの応募の締切は2013年11月11日。選ばれた学生には、4,000英ポンド相当の奨学金が授与されます。

MSC学生研究奨学金プログラムは、漁業管理における成功事例や水産物サプライチェーンの整合性を阻む問題およびその解決策についての研究促進を目的としており、世界の水産市場を変革し、持続可能な漁業を推進するMSCの取り組みの一環として設立されました。

この奨学金は海洋関係の環境の改善、漁業管理もしくは水産物のサプライチェーン管理の優良事例に関する研究を対象にしており、その例として、特定の漁業に絞った研究内容や、漁業管理の比較考察、サプライチェーンの透明性を確保する上での課題に焦点を当てた研究などが挙げられます。研究の対象はMSC認証取得漁業や、認証取得を希望している漁業である必要はありませんが、該当する場合はMSCにとって一段と興味深い内容となることでしょう。

MSCスタンダード・ディレクターのデイビッド・アグニューは、この奨学金プログラムについて次のようにコメントしています。「MSCはこれまでにも広範囲にわたる科学的な調査研究を進めてまいりましたが、この奨学金プログラムにより、その更なる充実を目指しています。毎年、いくつかのプロジェクトへの支援を通じて、MSCプログラムの展開やその成果をモニタリングしたり、MSC認証漁業の環境へのインパクトを測ることもできます。」

「この研究奨学金プログラムによって、MSCは奨学生にキャリア構築において絶好の機会を提供するだけでなく、第三者による環境および漁業の研究支援を更に充実させることができるのです。」

MSCの学生研究奨学金プログラムは、今年で4年目を迎える国際的な研究基金です。これまでに奨学金を授与された学生の研究領域には、沿岸漁業の管理、特定魚種の季節に対応した管理、持続可能な水産物に向けた管理体制などが含まれています。

関連情報

MSCは目的を共にするパートナーたちと手を携え、世界の水産物市場を変革し、持続可能な漁業を推進するという意欲的で壮大な取り組みを進めています。MSCの持続可能な漁業のための規準と水産物トレーサビリティーのための規準は、より多くの持続可能な認証水産物の提供を目指しています。こうした水産物につけられるMSCの青いエコラベルにより、誰もが簡単に持続可能な漁業への取り組みに参加できるようになっています。

  • お問い合せはMSC日本事務所 [email protected]までお願いいたします。
  • 第一期の締切は2013年11月11日(月)です。

 

(参考)

MSC研究奨学金について

 MSCではこれまでに以下を含む5人に対し、奨学金を授与しています。

 イギリス、ノッティンガム大学の生命科学部博士課程に在籍中のクリス・プーニアンの「南シナイのベドウィン族における伝統的沿岸漁業の管理システムと今日のエジプトの保護政策との関わり」に関する研究プロジェクトに対し奨学金が授与されました。

  • スペイン、バルセロナのスペイン科学研究高等会議の海洋科学部(ICM-CSIC)に在籍中のヒウリア・ゴレリの、「地中海北西部の深海性エビであるヒカリチヒロエビ漁業が冬季間、海底谷の先端における漁場を閉鎖したことによる影響」に関する研究に対し奨学金が授与されました。
  • オランダ、ワーゲニンゲン大学の科学修士課程に在籍中のフロール・ボッケスの、「インドネシアのタイワンガザミ(Blue Swimming Crab)漁業の改善計画の効果分析」に対し奨学金が授与されました。
  • メキシコの海洋科学学際センター(CICIMAR)の博士課程に在籍するホセ・アルベルト・セペダ・ドミンゲスは「成功している漁業の管理構造」と題した研究で、カリフォルニア湾の漁業の持続可能性を高める主要な管理体制を明らかにするプロジェクトを進めており、それに対して奨学金が授与されました。

 

奨学生による研究は、MSCのウェブサイト(www.msc.org)上で間もなくスタートする「MSCサイエンスシリーズ」にて発表される予定です。