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アイスランドの2漁業が同時にMSCの認証審査入り

アイスランド持続可能漁業社(IDF)は、タイセイヨウアカウオとシロイトダラ2つの重要な漁業で認証審査入りをしました。アカウオ漁業のMSCプログラムへの参加は今回が初めてとなります。この2漁業は持続可能性と適切な管理に関するMSC基準に対して審査され、認証された場合は、アイスランドのタイセイヨウアカウオとシロイトダラを使用した製品はMSCの海のエコラベルを付けて販売されます。審査は独立した認証機関のボタヌルストファン・トゥンが行いました。

漁業について

タイセイヨウアカウオ(学名:Sebastes marnus)は、1年を通じて漁獲可能ですが、通常は冬の終わりから春の初めにかけて漁獲が集中します。中心となる漁場はアイスランドの南東から北西の200-400mの水深にある大陸棚で(FAO27、主に海洋探査国際委員会:ICES Va、アイスランドの排他的経済水域:EEZ)。タイセイヨウアカウオは多くが冷凍された切り身として、また鮮魚のまま冷凍されて輸出されます。主な輸出先はドイツ、日本、オランダ、中国です。

シロイトダラ(学名:Pollachius virens)漁業は漁獲最盛期を春と秋とし、通年で操業されています。現地ででウフシ(Ufsi)と呼ばれるシロイトダラの多くはアイスランドの南部と西部で漁獲され(FAO 27、海洋探査国際委員会 Va、アイスランドの排他的経済海域)、輸出用に切り身が冷凍されたり、塩漬けにされたり干物や生鮮で輸出されます。ドイツ、オランダ、スペイン、ナイジェリアが主な輸出相手先です。

タイセイヨウアカウオ初のMSCプログラム参加

MSCのアイスランド漁業担当シニア・アウトリーチ・マネジャーのギスリ・ギスラソンは、「アイスランド持続可能漁業社(ISF)は、IGPタラとハドックのMSC認証を共有し、他の魚種でもMSC認証審査に参加するために設立されました。現在、ISFの25の株主により認証が共有されていますが、今日、ISFがMSC認証審査入りをした最初のアイスランドの漁業になりました。MSCはこの展開を温かく受け入れ、今後の進展もしっかりと見守っていきたいと思います。」とコメントしました。

アイスランドの水産業界にとっての貴重な一歩

ISFのマネージング・ディレクター、グンラウグル・エイリクソンは次のように述べています。「ISFは、アイスランドのシロイトダラとタイヘイヨウアカウオの漁業がMSC認証取得のための本審査入りを果たしたことをとても喜んでいます。2013年末にはこの両方の漁業が認証を取得できるよう願っています。今回はタイヘイヨウアカウオにとっては初のMSCプログラム参加となりますが、これはアイスランドから、MSCのプログラムに新たな魚種が導入されたという意味で貴重な一歩と思います。ISFは、アイスランドで獲れる水産物の利益に繋がるよう、自国海域で漁獲されるより多くの魚種がMSC認証を取得できるよう、活動を続けます。アイスランド産の水産物は持続可能で適切に管理されていることを知るのは、バイヤーにとっても重要な一歩です。」

アイスランド持続可能漁業社について

2012年の6月、アイスランド持続可能漁業社(ISF)は、アイスランドの漁業者が持続可能な漁業の実施とMSC認証の取得のための共通基盤として設立されました。同社はMSC認証審査の申請と管理について株主の代行をしており、漁業そのものは行っていません。現在、ISFの株主の数は25を超えています。