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アイスランドのアカウオ漁業が初のMSC認証取得

アイスランド持続可能漁業会(The Icelandic Sustainable Fisheries: ISF)のアカウオ(学名:Sebastes marinus)漁業が17ヶ月にわたる審査の後、持続可能で適切に管理されている漁業としてMSC認証を取得しました。第三者独立認証機関であるボタナルストファン・トゥンが、対象魚種の資源状態、環境への影響および管理方策を審査し、この漁業の持続可能性を確認し、世界初のMSC認証アカウオ漁業が誕生しました。

認証取得に際し、珊瑚礁および海綿動物群を保護するための新たな科学調査、および確実な行動計画を定められた期限内に実施するという条件が付けられました。今後実施される調査では、各種底生生物への影響を調べ、漁業によるダメージを回避する措置が講じられることになります。

 

海洋環境の保護

ISFのスポークスマン、ギュンラグル・エイリクソン氏は次のコメントを寄せています。「アイスランド持続可能漁業会にとってアカウオの認証取得は大変重要な成果です。アカウオ漁業として初めてMSC認証を取得できたことを誇りに思います。アイスランドが持続可能な漁業の先進国であることを水産物市場に改めて示すことができました」

「ドイツの市場において、アカウオはISFの重要な魚種です。認証の取得と新たな取り組みによって、ドイツの消費者と小売事業者の方々がアイスランド産のMSC認証アカウオを選択してくれることを期待しています」。

「海底の保護、および底生生物への影響を軽減することはISFにとって不可欠です。アイスランドでは、古くから持続可能な漁業が当たり前に行われてきました。ISFは、このような伝統を誇りに思うと同時に、WWFおよびスマート・フィッシング・イニシアチブ(持続可能な漁業の実現を目指す世界的なプログラム)との協力関係を更に深める機会を得られたことを嬉しく思います」。

MSCのギスリ・ギスラソンは、「適切に管理された持続可能な漁業として、世界初のMSC認証アカウオ漁業が誕生しました。審査の過程では、環境NGOおよび水産市場からの強い関心を肌で感じることができました。環境NGOが加わることによって、漁業クライアントも、より優れた行動計画を打ち出すことができました。MSC認証アカウオの需要が伸びることで、他のアカウオ漁業も本審査へと進み、必要な改善措置を取るようになるものと期待しています」と述べました。

「MSC認証漁業は改善措置の導入において強い実績を誇っており、これまでに125の漁業が計575の改善措置を完了しています。こうした改善は、消費者や小売業者、NGOからのサポートがあるからこそ可能であり、ISFのMSC認証アカウオは必ず人気が出るものと確信しています。消費者は、アイスランドのMSC認証アカウオを選択することで、持続可能な漁業を支援し、繊細な海底生態系を長期にわたって守ることができるのです」。