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アイスランドのタイセイヨウサバがMSC認証を取得

アイスランドのサバ漁業が、独立した認証機関であるSAIグローバルの詳細な審査の末、持続可能で管理の行き届いた漁業として、MSC漁業認証を取得しました。

タイセイヨウサバ(学名:Scomber scombrus)は、アイスランド沿岸地域ではもっとも新たな魚種で、21世紀初めから生息し始めたとされています。生き残るために多くの餌を摂取し、この地にとどまり繁殖しました。イギリスでは、サバは現在、すべてのスーパーマーケットで扱われている人気の高い魚であり、世界的に有名なイギリス人シェフ、ジェイミー・オリバー氏のような人々がサラダで使うほど、一般的な食材となっています。

サバは、この数十年にわたり、高品質で味の良い魚として人気が高まっています。70年代と80年代に人々は、主に種々の白身魚ばかりを消費していました。今やサバは、オメガ3脂肪酸とその多様性のために人気があります - それは焼き、網焼き、燻製、さらには寿司の形で提供されることさえあります。

アイスランドEEZ内のサバ漁業は、2006年に始まりました。サバは、夏に餌を求めてアイスランド北部の水域に移動します。その数年後には、夏のサバの回遊地域が北から北西に向かって大きく伸び、アイスランド近海では過去10年間にサバ資源が豊富になってきています。

全世界における2016年度のサバの総漁獲量は、1,057,000トンです。アイスランドにおける2016年度のサバの総漁獲量は170,516トンです。これらのサバ漁獲量の約90%はアイスランドEEZ内で獲られ、国際水域では約7%、グリーンランドEEZ内では4%が獲られました。

この漁業で使用される漁法は、遠洋漁船、漁船の漁網、手釣り、底曳網の4種類の組み合わせです。この4つの漁法を用いて行われるサバ漁業は、MSC漁業認証取得の範囲内です。他の国のサバ漁業と同様、アイスランドの認証書には、国際的に合意されたサバの管理計画に向けて取り組むという公約が含まれています。

アイスランド持続可能漁業会(ISF)プロジェクト・マネージャーのクリスティン・ヒャルマーション氏は次のように述べています。
「サバは現在、アイスランドにとってタラの次に貴重な魚です。アイスランドの7つの主要な漁業はすべて、55社で構成されるISFクライアントグループメンバーです。ISFでは、各国が漁獲可能量をどのように共有しているかについて、全体的な合意を得たいと考えています。」

MSCアイスランド、グリーンランド、フェロー諸島担当シニアプログラム・マネージャーのギスリ・ギスラソンは次のように述べています。
「この認証は、北大西洋で認証された他のサバ漁業の認証条件に沿って、この漁業も付与された条件を4年以内に克服する必要があります。すべてのMSC認証サバ漁業が条件を付与されているという特殊な状況下で、個々の漁業は単独では条件を克服することができません。サバを漁獲するすべての国が、全漁獲に対する割当に合意し、漁業管理部門の勧告に基づいて漁獲される必要があるのです。私たちは、北大西洋のサバを漁獲するすべての国が、持続可能な漁業とSDG(持続可能な開発目標)への取り組みを示し、この課題に関する共通の解決策を見出すことを望んでいます。」