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アラスカ・サケ漁業、3度目の認証に向け審査再開

MSC (海洋管理協議会)は、本日、アラスカのサケ漁業が正式に再審査に入ったことを発表しました。MSCは、巻き網船主協会(Purse Seine Vessel Owners Association :PSVOA)と、アラスカ全体のサケ漁業のMSC基準に対する独立した第三者認証審査を行う認証機関であるインターテック・ムーディー・マリーン(IMM)との間で、契約が交わされた旨の通達を受けました。アラスカのサケ漁業は、3度目となる5年間有効の認証の取得を目指すこととなり、認証取得に至れば、PSVOAを通じて調整されるクライアントグループからのアラスカのサケ製品は継続してMSCエコラベルを使用することが可能になります。これまでの認証と同じアラスカサケの地理的な単位、魚種、漁法がこの審査の範囲に含まれます(アラスカ南東のアネッテ島の原住民族によって管理されているサケ漁業は別の審査プロセスによってMSC認証を取得しています)。PSVOAは、関心を有する企業に対し、クライアントグループと認証への参加に広く門戸を開く意向であり、また、今月末までに、認証の共有に関する情報について記したレターを送付する、と話しています。

アラスカにおける商業サケ漁業の漁期は、ほぼ5月から8月です。2012年の漁期に獲られたサケのすべては、今年10月29日まで有効な現在の認証でカバーされます。IMMとPSVOAは、2013年の漁期前までに再審査を完了させることを目指すとしています。

漁業について

アラスカのサケ漁業は、アメリカ領海のアラスカ州に接する沿岸とアラスカまで流れる川で行われます。この漁業には、キングサーモン(Oncorhynchus tshawytscha)、シロザケ(O. keta)、ギンザケ(O. kisutch)、 カラフトマス (O. gorbuscha)、ベニザケ (O. nerka)が含まれ、アラスカ州漁業狩猟局とアメリカ・カナダ太平洋サケ条約によるアメリカ-カナダ太平洋サケ委員会により、15の地理的管理単位で管理されています。

サケは、巻き網、流し網、固定刺し網、トローリング、そして、カゴのついた水車のように回って魚を漁獲する捕魚車を使い漁獲されます。2011年のサケ年間漁獲量は、約361,000トンで、このうちカラフトマスが、その約半分で、ベニザケ、シロザケ、ギンザケ、キングサーモンの順でそれに続きます。

MSCエコラベルを表示したアラスカのサケ製品は、現在21カ国で販売されています。生鮮と冷凍製品の多くは、アジア、特に中国と日本、またその他缶詰製品は主にヨーロッパの国々とアメリカで販売されています。

漁業からのコメント

PSVOA代表のボブ・キホ-氏は、次のように話しています。「アラスカのサケ漁業のMSC認証はアラスカの漁業者にとって、安定した市場と価格の提供に寄与し、大変有益なものです。審査を今再開することによって、アラスカのサケへのMSCエコラベルの利用が中断される可能性を避けることが、我々の意向です」。

MSCのコメント

MSCアメリカ地域ディレクターのケリ-・コフリンは、次のようにコメントしています。「アラスカのサケ漁業が、2000年に初めてMSC制度に参加してから、厳格で独立した第三者による審査のプロセスは、世界中のバイヤーに対して、この漁業が長期に渡り持続可能であることを証明することに一役を担ってきました。世界の水産物市場全体におけるMSC基準と信頼あるエコラベルへの信用と価値の高まりにより、持続可能な水産物に取り組むバイヤーは、MSCエコラベルを表示できることを評価していますし、今回のアラスカのサケ漁業のMSC審査の再開を喜ぶでしょう。私たちは、PSVOAのクライアンとて役割と、また適時の審査完了に向けた努力に感謝しています。

認証機関について

インターテック・ムーディー・マリーンが、この独立した第三者によるMSC基準に対する審査を行います。この漁業について認証機関に対して知らせたい情報をお持ちの方は、どなたでも審査プロセスに参加することができます。Dr. Rob Blyth-Skyrme ([email protected])までご連絡ください。