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アルゼンチンのカタクチイワシ漁業がMSC本審査入り

海事フロント協同技術委員会(Joint Technical Commission of the Maritime Front : CTMFM)の管轄とアルゼンチン海の南緯41度以北で操業される中層トロールによるアルゼンチンカタクチイワシ(Engraulis anchoita)漁業が、本日MSC認証審査入りしました。この漁業は、第三者認証機関によって持続可能で適切に管理された漁業のためのMSCの規準に沿って審査されます。認証されれば、この漁業からの水産物には青いMSCのエコラベルの表示が可能になります。

この認証審査は、デリシャス社(Delicias S.A)とセンタウロ社(Centauro S.A)によって申請され、両社所有の合計5隻が8月から11月まで操業しています。申請者は、認証が取得できれば、他の認証資格のあるカタクチイワシ漁業者と認証を共有する意思を示しています。

アルゼンチンの領海は、南緯41度の北(Bonaerense)と南(Patagonico)の2つ地域別に管理されています。今回の審査は、Bonaerenseだけが対象です。2010年のBonaerenseの漁獲許可量(TAC)は、120,000トンです。2009年のBonaerenseの漁獲量は27,695トンで、認証申請者は、この15~20%を漁獲しています。

アルゼンチンカタクチイワシは、主に食用として流通しており、漁獲の80%は輸出され、残りはアルゼンチンの国内市場向けです。スペインとペルーがもっとも重要な輸出先です。この漁業からのカタクチイワシ製品には、オイル漬けフィレ、真空パックフィレ、塩水フィレ、塩漬けアンチョビ、酢漬けフィレ、冷凍等があります。

申請者を代表して、カルロス・ロドリゲス氏は次のように話しています。「資源の持続可能性は、環境的・社会的・経済的持続可能性を追求する企業としての我々にとって、根本的ビジョンの一部であり、通常の業務では得られない便益を産み出します。これが、新しく効果的な漁業管理の段階の範囲を超えてMSC認証審査に進んだ理由です。MSC認証審査プロセスは、我々やその他の分野における、天然資源の均整のとれた責任ある管理の真剣な取組みを広く認知してもらうためのものなのです。」

MSCアメリカ地域ディレクターのケリ―・コフリンは次のようにコメントしています。「アルゼンチンカタクチイワシ漁業のMSC認証審査入りを歓迎します。南・中央アメリカの漁業は世界ならびに国内市場において大変重要な水産物の供給源です。世界的な持続可能水産物への関心と需要が伸びるにつれて、MSCプログラムへ参加する地域は増えています。この漁業が無事に審査を終え、他のラテンアメリカの漁業のMSC認証取得を後押ししてくれることを願っています。」

申請者は、第三者認証機関であるOIAと漁業審査の契約をしており、審査には約9カ月を要すると予期されています。科学者専門チームが招集され、MSC規準の3つの原則-資源の持続可能性、漁業が生態系に与える影響、漁業の管理システム-に基づき、漁業を評価します。

以上

*団体名などの表記はご参考としてのものです