このたび、オランダ・カキ協会（Dutch Oyster Association）の2つのカキ漁業が、MSCの定める持続可能で適切に管理基準された漁業のための基準を満たすとして、MSC認証を取得しました。この2漁業により収穫される在来種カキ(学名：Ostrea edulis)と太平洋カキ（学名：Crassostrea gigas）はMSCの「海のエコラベル」を付けることができるようになり、バイヤーと消費者に、認証された水産品であるという自信を与えます。今回の認証審査は独立した認証機関のインテレック・ムーディー・マリン社により行われました。
オランダのカキ漁業について
今回認証を取得したのは、オランダの北海沿岸地域にある東スヘルデ川とフレーヘリンゲン湖のカキ漁業です。約30の企業と個人事業主が、オランダのカキ生産のほとんどを占めるこの漁業を一緒に管理しています。在来種カキと太平洋カキは「コル」と呼ばれる特別な網を使用し、海底からカキを集めて漁獲します。オランダ・カキ協会の漁業は、年間に約70万個の在来種カキと、約3,500万個の太平洋カキを水揚げしています。2つの漁業は、カキの資源の増殖のために、キャッチ・アンド・グロウ（CAG: 種苗採集を含む）システムを採用しています。漁獲可能量（TAC）については、この漁業には採用されていません。漁獲されたカキは、主にベルギー、ドイツ、フランス、イタリアの市場で流通されます。
「MSC認証は誇り」
オランダ・カキ協会の事務局長のヤープ・デ・ロージ氏は以下のように述べています。「MSC認証の取得によりオランダのカキは持続可能な漁法で獲られていると証明することができました。オランダのカキ業界にとって、MSC認証を取得済みの貝類や甲殻類の仲間入りができたことは、大変な誇りです。」
MSC認証水産物への需要の増大に向けて
MSCベネルクス事務所マネージャーのナタリー・ステインは、「MSC認証を取得し、オランダ・カキ協会をお祝いすることを嬉しく思います。同協会の漁業によるカキは、北ヨーロッパ市場で高まるMSC認証の貝類に対する需要に適しているといえるでしょう。」