バレンツ海のマダラとハドック漁業が、オーシャントローラーと共同で、MSCの持続可能で適切に管理された漁業のための環境規準を満たし、本日、持続可能であるとしてMSC認証を取得しました。約87,000トンのロシアのマダラと34,000トンのロシアのハドックに、MSCの青いエコラベルの市場での表示が可能となりました。
バレンツ海漁業について
今回認証を受けたバレンツ海漁業は、ノルウェーとロシアのEEZ内と公海において、16隻のロシア漁船が底生の魚を対象とした底引きで、マダラとハドックを捕獲しています。バレンツ海でのマダラとハドック漁業は、通年で行われ、ノルウェーとロシア当局により管理されています。太平洋マダラとハドックは、イギリスのフィッシュ＆チップス市場における主要原料であり、市場の大部分が、今回認証されたバレンツ海の漁業からすでに供給を受けています。オーシャントローラーは、2011年のマーケットシェアの拡大を予想しています。
新たな評価レベルの獲得
共同認証取得者である、オーシャントローラーのマグナス・ロス氏は以下のように話しています。「バレンツ海のマダラとハドック漁業のMSC認証取得は、この漁業の透明性と持続可能性を高めるための長年にわたる努力が認められた証です。MSC規準に対する認証を無事取得するために、オーシャントローラーは漁業者と密接に協力し、いくつもの改善策を実施してきました。私たちは、今後も、適切な科学的、環境的専門知見を交え、更なる改善を行っていきます」
「MSC認証の取得は、市場先導者としての、新たな評価レベルの獲得を意味します。認証は、バレンツ海の質の高い、栄養豊富なマダラやハドックのような水産物の漁獲・加工・販売の持続可能性への新たな機会を提供してくれるのです。」
素晴らしい改善
MSCヨーロッパ代表ディレクターである、カミエル・デリッヒは、次のようにコメントしています。「オーシャントローラーのバレンツ海マダラとハドック漁業のMSC認証取得は、この漁業における過去5年間の素晴らしい改善の証明です。2005年には、IUU漁業（不法・無報告・無規制漁業）が、この漁業の持続可能な管理の主要な脅威と考えられ、オーシャントローラー、同業漁業会社、漁業管理者、規制当局の厳しい措置により、漁獲証明書類の改善と港での取り締まりの強化がなされました。ICES(国際海洋探査委員会:International Council for the Exploration of the Sea)によると、多くの市場でのトレーサビリティーへの強い要求と合わせて、この措置により、バレンツ海のマダラとハドック漁業におけるIUU漁業は著しく減少しました。」
「バレンツ海の十分なマダラとハドック資源とその厳格な管理、ならびに、改善されたトレーサビリティーとIUU漁業の著しい減少により、オーシャントローラーは、MSC認証を無事取得することができました。今回の認証は、バレンツ海におけるロシア漁業にとって、本当に重要な一歩です。オーシャントローラーの大きな達成とリーダーシップにお祝い申し上げます。」
以上
*団体名などの表記はご参考としてのものです