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カナダ最大のニシン漁業がMSC漁業認証取得

ファンディ湾地域におけるカナダの4VWX海域ニシン巻き網漁業は、持続可能で適切に管理されているとし、海洋管理協議会(MSC)の認証を取得しました。ニシン漁業としては、カナダ最大であり、カナダのニシン漁業としての認証取得は3例目となります。この巻き網漁業によるニシンは、ノバスコシアとニューブランズウィックで加工され、持続可能性の国際規準を満たす漁業であることを購買者に示すMSCの「海のエコラベル」を付けて販売されます。

世界で最も認められた持続可能性の規準

MSC漁業認証を獲得するために、4VWX海域のニシン巻き網漁業は、MSCの高い持続可能性の規準に満たすことを証明しました。世界で最も厳格な持続可能な漁業規準として知られるMSC規準には、3つの原則があります。それは、資源の持続可能性、漁業が生態系に与える影響、そして漁業の管理システムです。

ノバスコシア水産物生産者協会会長で、4VWX海域のニシン漁業の代表ロジャー・スティーリング氏はこう述べています。「私たちは、この重要なカナダの資源の健全性を維持するために、水産海洋省とともに行っている自分たちの漁業に誇りに思います。カナダでも最も長く営業している漁業団体の1つとして、ニシン漁業とその加工会社は、資源を維持する能力を証明してきました。MSC認証により、漁業の持続可能性を世界市場に明確に伝えることができます。」

地元および世界市場での「サステナブルな」漁業

特定の季節に形成される密集したニシンの大群の捕獲において、巻き網漁業による混獲率は非常に低いものです。漁船団は夜間に漁獲し、その後すぐに岸に戻ります。年間漁獲量は、5万トンにのぼります。
漁業者への雇用提供に加えて、地元のニシン加工工場は、沿岸地域社会で何百人もの人々を雇用し、その地域の農村および沿岸経済に大きく貢献しています。

ニシンは用途の広い魚で、今回認証を取得した漁業によるニシンは世界中のマーケットに送られていきます。例えば冷凍フィレとしてヨーロッパと北アメリカ市場に、マリネやソースとともに缶づめされた製品としてヨーロッパに、スモーク製品となって北アメリカ市場に、缶製品となって世界中に、卵は日本市場に、釣りの餌としてカナダ市場に出回っています。

MSCカナダ担当プログラムディレクターのジェイ・ルガーはこう付け加えています。「ファンディ湾地域のニシン巻き網漁業のMSC認証取得を、大変うれしく思います。この漁業は、他の魚や哺乳動物のための食物として、生態系において重要な役割を果たしているニシンの資源量を保護するために尽力するかたわら、地元コミュニティにおいて継続的に雇用を増やしています。MSCはこの長期にわたる漁業が、持続可能性のメッセージを世界市場に送り出すことを非常に喜ばしく思います。」

継続的な改善

MSCの変革の理論の一環として、MSC認証は、個々の漁業がその地位を維持しつつ、改善を実施し、より高いレベルの持続可能性に向けて進展することを確実にするために、独立した認証機関による毎年の監査を要求していきます。4VWX海域のニシン資源が生態系においてその役割を維持するのを助けるため、漁業はバイオマスレベルに関する改善目標を達成することを約束しています。

審査のプロセス

MSC漁業規準に対する評価は、独立した第三者認証機関アコーラマリンによって、漁業に関心を持つすべての漁業関係参加者およびステークホルダーから提供された利用可能な情報すべてを考慮した、堅固で科学的な透明性の高いプロセスを経て、実施されました。