ケルト海におけるニシン漁業が、MSCの持続可能で適切に管理された漁業のための基準に対する認証を取得しました。11か月の認証機関による独立した審査の結果、アイルランドのケルト海で漁獲されるニシンの90%に当たる漁獲が認証を受けることになります。ニシンは、MSC認証取得魚種の中で最も人気があるものの一つで、ドイツだけでも、1000 種類以上の製品が販売されています。今後、ケルト海のニシンは、MSCエコラベルの表示が可能となり、MSC認証を取得した持続可能な漁業が供給源であるこをと宣伝することができます。
ケルト海ニシン管理諮問委員会（the Celtic Sea Herring Management Advisory Committee：CSHMAC）の議長であるガビン・パワー氏は、次のように話しています。｢ニシン管理諮問委員会は、ケルト海のニシン漁業のMSC認証取得を大変うれしく思います。委員会の長年の努力により、資源は回復し、漁業は現在持続可能なレベルで行われています。この状態は、漁業に関わる関係者からの支援がなければ成しえなかったことです。様々な犠牲を払いましたが、科学的助言と支援にささえられ、我々の管理体制は素晴らしい結果を得ると事となりました。今重要なことは、今後長きに渡る利益ある持続可能な漁業を確実なものとするために、MSC認証の取得によってもたらされたより良い管理と責任体制を目指し、新たに焦点を合わせて行きたいと思います。｣
独立認証機関であるFood Certification International は、その審査報告書の中で、この漁業は、｢クリーンで選択的である｣と表現しています。ニシンは、群れを一種だけで中水層で形成するため、混獲が少なく、漁具と海底の接触もわずかです。審査報告書は、複数の関係者による国の委員会であるCSHMACと、その農業・食糧・海洋省との管理体制における連携が、｢真の改善を可能にした｣としています。
MSCイギリスとアイルランド漁業担当マネージャーのクレア・ペスコッドは、次のようにコメントしています。｢MSCを代表して、CSHMACの認証取得にお祝いを申し上げます。ニシン資源の改善とこの漁業からの製品がMSCの青いエコラベルを付けることができるようなったのは、CSHMACメンバーの多大な努力あってのことです。MSC認証を取得したニシンへの需要は大変大きく、特に、北ヨーロッパでは、MSC認証水産物製品の8つに1つはニシンを使ったものです。CSHMACメンバーが、ケルト海のニシン資源管理のために行ってきたことは、まさに彼らの持続可能な漁業管理への責任を表わしています｣