Skip to main content

MSCの最新ニュースをご紹介するプレスリリースです。

MSCジャパンのプレスリリースをメールで受け取りたい方は、 こちらの登録フォームよりお手続きください。

シアン・カアンとチンチョロ洲のカリブイセエビ漁業、MSC認証取得

MSC認証を取得した4つ目のメキシコ漁業

メソアメリカ礁のメキシコ側、シアン・カアンとチンチョロ洲生物保護区で行われている、小規模で伝統的な漁業で獲られたカリブイセエビに、青いMSCのエコラベルの表示が可能になりました。このカリブイセエビ(Panulirus argus)漁業は、MRAG Americasによる、MSCの持続可能で適切に管理された漁業のための基準に対する独立の審査を経て認証を受けました。

漁業について

この漁業は、ユカタン半島のキンタナ・ル-州沿岸沖にあるシアン・カアンとチンチョロ洲生物圏保護区にほど近い海岸で行われています。漁獲方法は、素潜りで、シアン・カアン内の限られた区画だけで行われます。チンチョロ洲の礁においては、手による漁獲がされています。この漁業は、ユカタン半島中南部の資源を対象に行われており、トゥルムとメキシコ-ベリーズの国境の間に位置しています。

クライアントグループは、シアン・カアンとチンチョロ洲生物圏保護区内で漁をする6つのカリブイセエビ漁業協同組合を代表する、キンタナ・ル-州の地方漁業協同組合連合会(Regional Federation of Fishing Cooperatives)と、世界自然保護基金(WWF)です。6つの組合は、Cooperative Society of Fishing Production (SCPP) Pescadores de Vigía Chico、SCPP Cozumel、 SCPP José María Azcorra、 SCPP Langosteros del Caribe、 SCPP Pescadores de Banco Chinchorro、それと SCPP Andrés Quintana Rooです。WWFは、審査において資金の援助と技術的なサポートを提供し、またNGOであるComunidad y Biodiversidad (COBI)は、地元での審査の調整をし、漁業と地元関係者と緊密に連携しています。

この漁業の年間合計生産量は、比較的安定しており、1990年代半ばより280トン辺りで推移しています。この漁業からのカリブイセエビは、現在のところ地元で消費・製品化されており、大半がホテルやレストランのあるエリアへ販売されています。

共同クライアントからのコメント

キンタナ・ル-州の地方漁業協同組合連合会の会長であるジェイム・メディナ・フロレス氏は次のように話しています。「誰かが言ったように-成功は始めようと思い立った時に生まれる-私たち漁師にとっては、成功以上に、世界からの支援を得ることができ、市場においてだけでなく、我々の活動とコミュニティーにとっても、責任ある統制のとれた漁業を続けることで利益が生まれるのです。

WWF-USのMajor Buyer Initiative漁業プログラムのジェス・マーシュ氏は次のように話しています。「この漁業は、MSC認証を取得した最初のカリブイセエビ漁業です。認証を受けた漁業は、認証を取得したカリブイセエビに関心を持つ水産業界に製品を提供することになるでしょう。また、この地域でMSC認証取得を目指す他のカリブイセエビ漁業にとってよいモデルとなるはずです。我々は、この漁業と、この認証の取得を可能にしたすべての関係者にお祝を申し上げます。」

MSCからのコメント

MSCアメリカ地域ディレクターのケリ・コフリンは、次のようにコメントしています。「シアン・カアンとチンチョロ洲のカリブイセエビの認証取得は、地元の漁業協同組合の管理による小規模で伝統的な漁業が、MSCの厳格な世界基準に合致することを証明しています。私たちは、この漁業の認証の取得と、既に認証を取得しているメキシコのマグロ、イワシ、別のイセエビ漁業に加わったことを大変うれしく思います。この認証の取得が、メキシコやその他、世界の漁業へのよい刺激になり、MSCに参加してくれることを願っています。」