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スウェーデンのニシン漁業がMSCの再認証を取得

スウェーデンの北海ニシン漁業が再認証を取得しました。この漁業による製品には引き続きMSCエコラベルを表示することができます。このスウェーデンの漁船グループがMSC認証を受けるのは2回目となりますが、今回は、スウェーデン浮魚連盟漁業者団体(Swedish Pelagic Federation Producer Organisation: SPFPO)としての認証取得となります。

スウェーデンのニシン漁業

この漁業は2008年に認証を取得したニシン漁業のうちで3例目となった漁業です。その後、北海の他のニシン漁業も続いて認証を取得し、現在では14の北海ニシン漁業がMSCの基準をクリアするに至っています。SPFPOのニシン漁業は主として夏期に北海で操業し、20隻の漁船で構成されています。

環境負荷の少ない漁業

SPFPOの漁業者たちは浮魚トロールおよび巻き網による漁業を行なっています。この漁業が培ってきた深い経験と知識とを電子機器と結びつけることにより、適切な魚種、集約度、サイズを効率的に特定することが可能となっています。ニシンの遠洋漁業では海底に接触することがないため、海底の生息域に影響を及ぼすこともありません。また、限られた量のサバが網にかかる程度で、混獲も少なく、廃棄される数も少量となっています。これは、海洋環境への負荷を減らすためのこの漁業による取り組みが有効性を持つことを示しているものだと言えるでしょう。

SPFPOのビョルン・リンブラッド氏は、次のように述べています。「私たちにとってMSC認証のニシンを供給することはたいへん重要なことなのです。私たちは、私たちのすべての漁業が認証されるように積極的に取り組んでいます。漁業者たちは彼らが責任ある操業を行なっていることを業界に知ってもらいたいと願っており、またその漁獲物が間違いなく持続可能な資源からのものであることを消費者に知ってもらいたいと考えています」。

環境への意識の高い国内外の消費者

MSCプログラムに最初に参加したスウェーデンの漁業の一つとして、この漁業者たちは国内外でのMSCの発展を見守ってきました。

アウトリド・フィスケクスポートのCEO、ウェルナー・ラーソン氏は、次のように話しています。「最近は小売業者の方から、MSC認証の水産物を販売しなくてはならない、という要望がきます。消費者に対しては、私たちが責任ある漁業を行っていると示すことができなければなりません。そしてこれを証明してくれる証こそがMSCエコラベルなのです」。

スウェーデンの人々は高い環境意識を持っています。昨年のスウェーデンのヨーテボリ大学・世論メディア研究所(SOM Institute)の調査では、海洋環境の問題が5位にランクされています。MSCエコラベルへの認識が高まるにつれ、消費者も小売業者も持続可能性に対するこうした漁業者たちの仕事を喜んで受け入れ、認証水産物を積極的に求め、そしてそれを選択しているのです。

MSCバルティック海地域マネージャ-のミナ・エップスは次のように述べました。「MSC規準を満たすために高いレベルの持続可能性を維持し続けるSPFPOの取り組みは称賛に値します。ニシンは北欧の消費者にとってたいへん身近な魚ですから、この漁業によるニシン製品が消費者と漁業者をつなぎ続け、明るい海の未来を創りあげていってくれることを喜ばしく思います」。