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チリのイガイ漁業、同国初のMSC認証取得

チリの漁業者として初の認証

チリのイガイ漁業と垂下式養殖業が、IMOswiss AG (IMO、旧Institute for Marketecology)による独立した審査を受け、持続可能で適切に管理されている漁業のための海洋管理協議会(MSC)の基準を満たしているとして認証を取得しました。これによりこの漁業によるイガイにはMSCの青いエコラベルを付けることができるようになります。

チリのイガイ漁業と垂下式養殖について

この漁業が行われるのはFAO漁獲統計海区87の南東太平洋のロス・ラゴス州(X水域)です。この漁業は増殖漁業で、垂下された漁具を使用してイガイの種苗を採集します。イガイの種苗の採集はプエルトモントのレロンカヴィ入江で行われ、育成はチロエ省で行われます。X水域内のチリの沿岸海域で確保された天然の種苗が使われます。この漁業のクライアントグループはトラージャ社とクルティヴォス・トラージャ社です。

このイガイ漁業と垂下式養殖業は、MSC認証を受けるために増殖漁業に必要となる条件に合致しています。当該地域に元来生息している天然のイガイを種苗として採集しており、イガイに餌を与えたり、病気予防のための措置などは行われていません。生息域は改変されているものの、元の状態に戻せる範囲であり、自然生態系の構造や機能に深刻な、あるいは元に戻せないような損害を与えるものではありません。

現在、漁獲可能量(TAC)は定められていませんが、2011年の漁獲量は12,000トンで、2012年の漁獲量は11,000トンでした。水揚げされたイガイの最大の市場はスペインで、続いてスペイン以外のヨーロッパ各国および米国です。漁期は主として10月から7月の間です。

先駆けとしてチリで初のMSC認証取得

トラージャ社とクルティヴォス・トラージャ社のCEO、セルジオ・レイロ・オウビーニャ氏は次のように述べました。「私たちの加工場と養殖場で生産されるイガイがMSC認証を取得したことに大変喜んでいます。私たちは先駆けとなったのです。私たちはこの認証を取得した最初のチリの企業であり、優れた管理を行い、生態系と自然に配慮することに注力していることを証明することができました。MSCの持続可能な漁業のための認証プログラムは大変重要で、世界的に認められています。ですから、MSCの持続可能で環境に配慮した責任ある漁業のための厳しい基準を満たして認証を取得できたことは、私たちにとって光栄で、名誉あることだと思います。」

自らの持続可能性を世界の市場に証明

MSCアメリカ地域漁業ディレクター、ジム・ハンフリーズは以下のように述べました。「ラテンアメリカにおいてMSCプログラムに対する関心が高まっている中、チリのイガイ漁業と垂下式養殖業がチリの漁業として初めて認証を取得したことを大変嬉しく思います。今回の認証取得によって、自らの持続可能性を世界の市場に証明し、今後、チリをはじめとする地域の他の漁業が認証を取得するための道を開いてくれたのです」。

審査と認証について

今回の認証審査を行ったのは独立した認定認証機関であるIMOswiss AG (IMO)でした。審査ではMSCの基準の3原則である漁業資源の状態、海洋生態系に与える影響、そして漁業の管理システムが詳しく審査されました。チリのイガイ漁業に関する詳しい情報と審査のスコアが記載された公開用認証報告書については、審査ダウンロードページにアクセスしてください((英語のみ)。