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ニューファンドランド・ラブラドールのズワイガニ漁業が200番目のMSC認証を取得

ニューファンドランド・ラブラドール州で最高の価値を有し、カナダ国内でも最も重要な漁業の1つである同州のズワイガニ漁業が、海洋管理協議会(MSC)の認証を取得しました。独立した第三者の認証機関インターテック・ムーディ・マリン(IMM)の審査によるもので、審査の申請者は、同州のセント・ジョーンズ市を拠点とするシーフード生産者連合(ASP)です。今回の認証はMSCの国際基準に則った漁業として200番目に数えられます。

今後、この地域で水揚げされるズワイガニの製品は、ASPの加盟企業で加工された場合、MSCの海のエコラベルを付けることができます。さらにASPは、州内のズワイガニの加工業者がこのズワイガニの漁業認証取得者グループへ加入することもできるとしています。漁業の高い季節性と新鮮なままのカニを加工する必要性から、ニューファンドランド・ラブラドール州には加工能力が非常に高い施設が多数あります。

ニューファンドランド・ラブラドールのズワイガニ漁業について

この漁業は、カナダの排他的経済水域(EEZ)内のニューファンドランド・ラブラドール沖で行われており、いくつかのカニ管理エリア(CMA)内の国際水域に隣接しています。今回の認証単位は、2J、3K、3LNO、3Psのエリア別に4つの単位に分けられています。

漁獲は、円錐形のカニかごを用い、地域や年によって異なるものの主に春先から開始されます。天候や氷の状態などで開始時期は変わりますが、これは交配の時期を避け、夏に脱皮直後の柔らかい甲羅を持つカニの漁獲を減らすためです。近年の総水揚げ量は年間約5万トンとなっています。

加工場では、ズワイガニは冷凍製品市場向けに調理・加工されます。最大の輸出先は米国と日本、続いて中国、タイ、欧州などが挙げられます。

認証は意義深い成果のあかし

「シーフード生産者連合は、MSC認証を取得したことを誇りに思います」と、ASPのエグゼクティブ・ディレクター、デレク・バトラーは述べ、「これはASPの生産者による意義深い成果のあかしであり、業界の持続可能性に対する確固とした取り組みを強調しています。この成果にはカナダの水産海洋省と、州の漁業養殖部からの協力も反映されています。ASPは200番目の認証取得漁業となったことを誇りに思うとともに、MSCのホンホッコクアカエビ漁業の認証取得者として、価値・数量で州内最大の2つの漁業がMSC認証を取得したことを大変うれしく思います」としています。

持続可能性への取り組み

 「シーフード生産者連合の、持続可能性への献身的な取り組みに賛辞を送ります」と、MSCアメリカ地域ディレクターのケリー・コフリンはコメントしています。「ニューファンドランド・ラブラドール州のズワイガニ漁業の認証取得におけるASPが統率力によって、この地域のその他のズワイガニ加工業者も認証に加入できるという選択肢が与えられました。加入した全ての加工業者は、自社の製品を国内・国際市場の主なバイヤーにとって価値あるMSC認証のものとして紹介することができます。最初はホッコクアカエビ、そして今回はズワイガニで、州の誇る二つの漁業が認証を取得し、ASPは、現在世界中で認められる持続可能性への貢献を示すことでこの地域に重要な影響をもたらしています。」

200番目の認証漁業を祝って

MSCの最高責任者、ルパート・ハウズは「ニューファンドランド・ラブラドールのズワイガニ漁業のMSC認証取得をお祝いいたします。認証漁業数が200に達したのは画期的なことです。これまでに認証を取得した200の漁業すべてに対し、世界の海における持続可能な漁業に向けた先導力とその取り組みに感謝します。これは水産市場にとっても、また持続可能で完全に追跡可能な水産物を求める世界中の消費者にとっても朗報です。今後、201番目の認証漁業、さらにはそれに続く多くのパートナーの誕生をお祝いできることを心待ちにしています。」と述べています。

認証機関について

審査は、独立した認証機関であるインターテック・ムーディー・マリンにより行われました。審査入りは2012年5月でした。