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ニューファンドランドとラブラドールのズワイガニ漁業、MSC本審査開始

カナダのニューファンドランドとラブラドールにおけるズワイガニ漁業 (Chionoecetes opilio)が、MSC認証制度の独立第三者認証審査を開始しました。この漁業は州における最も価値の高い漁業です。第三者認証機関であるインターテック・ムーディー・マリーンによる審査において、MSCの持続可能な漁業のための原則と基準に対する評価が行われ、認証に至った場合には、製品が適切に管理された持続可能な漁業からの物であることを示すMSCエコラベルの表示が可能となります。

 ニューファンドランドとラブラドールのズワイガニ漁業について

この審査のクライアントは、水産物生産者協会(Association of Seafood Producers: ASP)で、漁具はカゴを使用します。漁業は、公海におけるいくつものカニ管理エリア(crab management areas:CMA)に隣接するカナダの排他的経済水域内のニューファンドランドとラブラドール沖で行われます。この漁業は、地理的地域ごとに、区画2J、区画3K、区画3LNO、区画3Psの4つの認証単位に分けられています。

 認証取得に至れば、ニューファンドランドとラブラドールに水揚げされるこれらの地域からのズワイガニは、ASPのメンバー会社によって加工された製品にMSCエコラベルの表示が可能となります。また、同協会は、州内すべてのズワイガニ加工者に、認証費用の平等負担によってクライアントグループに参加することを認めています。

漁獲は、地域と漁期によっては、早春から始まります。天候と流氷の有無が漁期開始を左右する最大の要因です。漁期は、カニの交尾時期を外し、夏場の脱皮後には、ソフトシェルクラブの漁獲を減らすように設定されています。近年の総水揚げ量は、年間約、50,000トンです。

ニューファンドランドとラブラドールには、漁期が限定されているという漁業の性質とカニを生きたまま加工する必要性から、加工能力の高い、非常にたくさんのカニ加工施設があります。加工場に運び込まれたカニは、調理・加工され市場に冷凍で出されます。一番重要な市場は、アメリカと日本ですが、中国、タイ、ヨーロッパなどが他のバイヤーです。

漁業からのコメント

ASPの執行役員であるダレック・バトラー氏は次の様に話しています。「水産物生産者協会は、ニューファンドランドとラブラドールのズワイガニ漁業をMSC制度の審査に進めることになり大変うれしく思います。我々のMSC認証取得冷水性エビと、このズワイガニ漁業は、州における量と市場価値で最大の2つの漁業で、その両方がMSC制度に参加していることになります。私たちは、審査を完了し、漁業のMSC認証取得を願っています。」

MSCのコメント

MSCアメリカ地域ディレクターのケリ-・コフリンは、次のようにコメントしています。「水産物生産者協会がまた一つ重要な漁業をMSC認証制度に参加させたことは、素晴らしいニュースで、彼らの持続可能性と独立第三者認証審査に対する強い意志の表れです。MSC認証取得に至れば、ニューファンドランドとラブラドールのズワイガニは、世界の市場から、より強い需要が見込めるでしょう。」

認証機関について

この審査は、独立認証機関であるインターテック・ムーディー・マリーンによって行われます。認証機関にこの漁業についての情報を提供されたい方は、誰でも審査に参加することができます。参加を希望する方は、イアン・スコット[email protected] までご連絡ください。この審査には、14か月を要すると予想されています。