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バレンツ海のタラ漁業 MSC本審査入り

ペスカフリア-ペスクエラ ロドリゲス社(Pescafria-Pesquera Rodriguez)によるバレンツ海のタラ(Gadus morhua)漁業が本日、MSCの持続可能で適切に管理された漁業のための規格に照らした正式な審査に入りました。認証取得に至った場合、この漁業からの製品に、MSCの青いエコラベルの表示が可能になります。

ペスカフリア-ペスクエラ ロドリゲス社は、1940年設立の家族経営の会社で、バスク国とガリシア地方を拠点にしています。この会社はバレンツ海におけるスペインの漁獲枠の27.5%を保有しており、最新年度では3,700トンで、国内では最大の漁獲枠です。現在の主な市場はイギリスで、主な製品は冷凍タラフィレですが、塩漬けタラや魚卵など少量がスペイン市場向に販売されています。

MSCは、天然魚漁獲漁業における世界随一の環境認証制度を運営しています。このスペインのタラ漁業の審査は、独立した第三者専門家チームによって行われます。審査チームはこの漁業をMSC環境規準の3原則に照らして審査し、対象資源(北東北極海のタラ資源)の健全性、より広範な海洋生態系への漁業による影響、そして資源の長期的な持続可能性を確保し、生態系への影響を最小限に抑えるための漁業管理の有効性を検証します。

ペスカフリアのマネージャー、フランシスコ・ロドリゲス氏は、アラスカのスケソウダラ漁業の認証取得により、MSCの取り組みとエコラベルについて知りました。氏は次のように話しています。「消費者が持続可能な水産物を選べるようにすることは不可欠です。MSC認証は、私たちが水産物市場において競合相手との差別化を図り、顧客の購入する製品が、持続可能で適切に管理された漁業によるものであることを知ってもらう1つの方法なのです。」

「現在、南ヨーロッパにおける認証取得水産物の需要は発展途上にあり、北ヨーロッパの水準には達していませんが、私はスペイン市場での伸びも、特に小売業者が自らのマーケティングを通して消費者の意識を高めるための役割を果たすことで、大いに期待できるものと思っております」

MSCヨーロッパ地域ディレクターである、ニコラ・ギュイショーは次のようにコメントしています。「新たなタラ漁業のMSC制度への参加により、認証取得した持続可能な水産物に対するヨーロッパ市場からの高まる需要を満たすさらなる可能性が得られることになります。ペスカフリア漁業の認証取得に向けた決定を歓迎するとともに、今回彼らの経験が同じ海域で操業する他のスペイン漁業にとって有益な標準となることを確信しています」。

また、MSCのスペイン・ポルトガル担当マネージャーのラオラ・ロドリゲスは「持続可能性の理念を重要事項と考える漁業にとって、これは自然なステップだと言えます。ペスカフリアは、MSC審査入りしたスペイン初のタラ漁業であり、他の漁業もペスカフリアの決定に刺激を受け、輸出市場のためだけでなく、スペインの人々の持続可能な製品に対する需要の増加に応えるためにMSC制度に参加するものと、私は確信しています」と述べています。

以上

*団体名などの表記はご参考としてのものです

*ペスカフリア-ペスクエラ ロドリゲスについて

ペスカフリア-ペスクエラ ロドリゲスは、50年代にタラ漁を始めました。1964年から加工船による漁獲を行ない、1980年以降は冷凍タラが主な製品となっています。技術革新における継続的な努力、環境への配慮、品質へのこだわりがペスカフリアの特長です。その企業理念の基礎を成すのは、環境に対する敬意と責任ある魚種資源利用です。