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ビスケー湾で操業するスペイン・バスク州とカンタブリア州ラレド地域のヨーロッパマイワシ漁業がMSC認証を取得

バスク州のギプスコア県とビスカヤ県の漁業者組合連合会、ならびにカンタブリア州のサン・マーティン・デ・ラレド漁業者ギルドに属する漁船によるヨーロッパマイワシ漁業が、MSC認証を取得しました。2年半にわたる審査を行ったのは、独立した第三者認証機関のビューローベリタス社です。ベリタス社は、スペイン農林食糧環境省やバスクおよびカンタブリアの州政府、スペイン海洋学研究所(Instituto Español de Oceanografía, IEO)をはじめとする科学研究所、ならびに海洋・食糧技術専門センター(AZTI)と恊働で、審査対象漁業に関する科学的データの分析を行いました。

カタクチイワシとビンナガ漁業でも既に認証ずみ

今回の認証の対象となったのはビスケー湾で巻き網漁を営む、ギプスコア県の沿岸漁業協会(Organización de Productores de Pesca de Bajura de Guipúzcoa, OPEGUI)とビスケー湾沿岸漁業協会(Organización de Productores de Pesca de Bajura de Vizcaya, OPESCAYA)の59の漁船です。

漁業者コメント

OPEGUI代表のミレン・ガルメンディア氏は、「持続可能な漁業に長年取り組んできたバスクとラレドの巻き網漁船団は、ヨーロッパマイワシ漁業としてもMSC認証を取得することができました。 既にカタクチイワシとビンナガの認証を取得していますので、これで3つ目の認証取得となります。ヨーロッパマイワシはカタクチイワシとビンナガほどではないものの、我々にとって大変重要な魚種であり、2016年におけるマイワシの水揚げは約3,791トンでした」と述べています。また、「MSCの認証を取得したことにより、消費者に水産物を購入する際の選択肢を提供できるようになりました。我々のマイワシを選んでくださる消費者は、栄養価の高い、品質の優れた100%持続可能な製品であるということを理解した上で、購入して下さっていることになります。認証を取得するための我々の真摯な取り組みは、必ずや市場で理解され、認められるものだと信じています。」としています。

スペイン、フランス、イギリスの船団による共同管理

ビスケー湾にはバスク船団の他、イギリス・コーンウォール地方とフランス・ブルターニュ地方の船団も操業しており、いずれもMSC認証を取得しています。審査プロセスは、3船団による共同管理を促す大きなきっかけとなりました。具体的には、スペインとフランスの船団はEU南西海域諮問委員会(EU South Western Waters Advisory Council)と恊働で漁獲枠を設け、 漁業許可証の交付を制限するとともに、完全なる透明性、ならびに科学データの収集を推進するための情報交換に取り組んでいます。この恊働に際しての主要目標は、正式な共同管理計画を確立し、ひいては漁獲規制ならびに管理方策を導入することにあります。

MSC担当者のコメント

MSCスペイン・ポルトガル担当マネージャーであるラウラ・ロドリゲスは次のようにコメントしました。「この度のビスケー湾のヨーロッパマイワシ漁業の認証は、船団間の協力を促し、より有効な管理計画を策定する上で、MSCプログラムが大変効果的であることを示しています。MSCプログラムに参加している漁業は、責任ある漁業への転換を推進しています。バスクとラレドの漁業組合連合会の方々は、これまでのビンナガとカタクチイワシを対象とした認証に加え、マイワシ漁業としても認証を取得されました。心よりお祝い申し上げます。」

持続可能な水産物の証

ビスケー湾で獲れたマイワシは、MSCの「海のエコラベル」を付けて出荷することができるようになりました。このエコラベルによって、消費者は持続可能な水産物であることを一目で識別することができます。