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フォークランドのコオリカマス漁業MSC認証取得


MSC規準に照らし合わせた21ヶ月に及ぶ独立審査を経て、サウスジョージアのコオリカマス漁業が、持続可能で適切に管理された漁業に対するMSC認証を取得しました。

この漁業は、海底との接触を避けるよう考案された漁網による生態系の保全と、海鳥の混獲を制限するための幅広い措置の実施において、特に高いスコアを出しました。また、認証の一部として、今後4年にわたり、この漁業とコオリカマス資源に対するさらなる調査への取り組みも約束しました。

冷凍庫”の中の生命

コオリカマスは真の「冷たい魚」で、人間なら数分で死に至る水温-2℃から4℃の南極洋に生息します。この魚は、血液中の天然の不凍液によって、この環境に適応しています。水中深く生息するこの魚はほぼ透明で、しっかりした白身があり、調理すると絶妙の風味があります。

特別な場所からの特別な製品

この認証取得漁業を運営するSeaview Ltdのオーナー、アレックス・レイド氏は次のように話します。「サウスジョージアのコオリカマスは、とても特別な保護管理された製品です。認証を取得できたことで、この製品の、特別な性質の高級魚としての側面だけでなく、私たちが必要と信じる自然とのバランスを保つべく、持続可能で周到に保全、管理が行なわれている製品を評価する市場に販売できるようになるものと思っています。」

サウスジョージアのコオリカマス漁業によるMSC認証取得は、約6年前に開始された長い行程でした。

完了まで時間を要した事実こそが、サウスジョージア・コオリカマス漁業の管理と持続可能性が精査された証拠です。Polar Ltdでは、進んで多数の科学調査航海に参加しており、この漁業についての情報を増やすとともに、バードストライク数を事実上ゼロにまで引き下げるという方策においては世界での先駆けとなっています。サウスジョージア漁業は、世界でも最も周到に管理され、環境に配慮された地域に位置しており、希少な鳥類と手つかずの自然が残る最後の楽園の1つです。私たちの漁業はこのことを認識しており、MSC認証取得を目指した理由の1つは、これを受け入れ、自分たちが活動する環境守り、向上したい思いでした。」

…それでも尚、持続可能性を考えています

MSCのイギリス・カントリーマネージャーであるトビ-・ミドルトンは以下のようにコメントしています。「サウスジョージアのコオリカマスは、イギリスからは最も遠く離れた漁業の1つであり、それが持続可能として認証を取得したことを大変うれしく思います。この魚を捕る漁師たちは、地球上でもっとも過酷な条件の一つで操業を行なっていますが、その厳しい冷気や氷にもかかわらず、なお自らの漁業における持続可能性に配慮しているのです。現在、ヨーロッパでコオリカマスはあまり知られていませんが、ロシアや極東の一部ではごちそうとしてよく知られています。サウスジョージア漁業の認証取得によって、この珍しい魚がヨーロッパの人々の味覚に届けられることを、私も、漁師たちも期待しています」。

以上