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フォーゴ島の冷水性エビ漁業-MSC認証取得を目指す

2010年9月17日(シアトル)-フォーゴ島(ニューファンドランド・ラブラドール州カナダ)の冷水性エビ(Pandalus borealis:ホンホッコクアカエビ)漁業が、持続可能で適切に管理された漁業に対するMSC認証審査を本日開始しました。カナダのエビ漁業海域の北西大西洋に位置するエリア5、6、7(ホープデール湾からニューファンドランドの南東にかけての、ニューファンドランドとラブラドール沖)で操業する漁業が、独立した認証機関により、持続可能な漁業のためのMSC規準に照らしあわせて審査されます。認証されれば、この漁業からの水産物には青いMSCのエコラベルの表示が可能になります。

この種のエビは、北西大西洋において大変商業価値が高く、それぞれ単独の沿岸トロール漁船により捕獲されます。ニューファンドランド・ラブラドール州沖における島々の中で最大であるフォーゴ島は、エビ漁業海域のエリア5,6,7の中心に位置しており、歴史的に重要な伝統漁業入植者を支え、その文化を今に伝えています。

この審査におけるクライアントであるフォーゴ島共同組合(the Fogo Island Co-operative Society Limited) は、セルダム集落にある自社工場で加工されるエビについての、単独のMSC認証の取得を目指しています。 フォーゴ島共同組合は、ニューファンドランドとラブラドールのエビ産業に関わる数社が共同で取得した既存の同種についてのMSC認証に参加していました。新たに認証されれば、フォーゴ島共同組合は、他の関心のあるエビ操業者とその認証を共有する意思を示しています。

この漁業からの主な製品としては、ボイルむき身とむき身とがあり、その90%がヨーロッパへ、残りの10%がアメリカへ販売されます。エリア5,6,7における2010年9月半ばまでの水揚げ量の合計は、58,131トンです。

フォーゴ島協同組合のフィル・バーネスは、「漁業は、フォーゴ島を、またここでの私たちの自主性のあるライフスタイルを何世代にもわたって維持してくれています。私たちは、MSCの持続可能漁業のための原則を100% 実行することと、私たちのエビを評価してくださるお客様たちに、責任ある供給要件を満たすことを約束します。私たちは、MSCが、消費者に対して、彼らが選ぶ水産物製品が適切に管理された、環境に配慮した持続可能な漁業で獲られたものであることを保証する世界規準であると信じています。さらに、MSCのエコラベルはフォーゴ島の持続可能な漁獲の習わしについてのユニークなストーリーを世界に語ってくれるでしょう。」と話します。

MSCアメリカの地域ディレクターであるケリー・コフリンは、次のようにコメントしています。「エビは世界の水産物市場における主要商品であり、MSC認証を取得した漁業からのエビ製品への需要は高まっています。私たちは、この漁業の持続可能性への取り組みを評価すると同時に、彼らが認証審査を無事終了し、その製品にエコラベルの表示ができることを期待しています。」

本審査のクライアントは、独立した第三者による審査を行うために、グローバルトラスト・サーティフィケーション(Global Trust Certification Ltd)と契約をしており、審査には約10~11カ月を要すると予期されています。科学者専門チームが招集され、MSC規準の3つの原則-資源の持続可能性、漁業が生態系に与える影響、漁業の管理システム-に基づき、漁業を評価します。

以上

*団体名などの表記はご参考としてのものです