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ロシアのカムチャッカ半島西部サケ漁業がMSC認証を取得

ロシアのカムチャッカ半島西部のヴィタズ・アブト社(Vityaz-Avto Co, Ltd)とデルタ社(Delta Co, Ltd.)のサケ漁業が海洋管理協議会(MSC)の漁業認証を取得しました。これにより、太平洋サケの持続可能性のための取り組みが認められたことになります。この漁業によるカラフトマス、シロザケ、ギンザケはMSCの「海のエコラベル」を付けて販売することができるようになり、ヨーロッパ、カナダ、日本、アジア、ロシア国内の水産物サプライヤーには、新しいビジネスの可能性が提供されることになります。

この漁業が操業するのは、ロシアの東端のオホーツク海のカムチャッカ半島西部と、オゼルナヤ、コシェゴシェック、ゴリギナ、オパラ、コル、ヴァローフスカヤの6つの沿岸河川の下流域です。漁業はこの地域の主要産業であり、季節労働者らは3~5ヶ月の間にわたって滞在します。漁は7月から9月にかけて行われます。サケ漁業は地元住民の重要な食料供給源でもあるため、漁業の長期にわたっての持続可能性は地元の人々、雇用、経済発展のために不可欠なものです。

この認証には、1990年代後半に設立されたヴィタズ・アブト社とデルタ社が含まれていますが、この企業グループによるオゼルナヤ川のベニザケ漁業は2012年にカムチャッカ半島で初めてMSC認証を取得しています。水揚げされたサケはこれらの企業が運営する施設で加工、冷凍された後に市場に出荷されます。

この漁業による2015年の水揚げ量は、カラフトマスが357トン、シロザケが2,330トン、ギンザケが445トンでした。

MSCのヨーロッパ地域ディレクター、カミエル・デリッヒは次のようにコメントしました。「この認証はカムチャッカ半島西部のほとんどのサケ類の漁業を含んでいるため、この地域と今回認証を取得した漁業のグループはサケ認証においてはロシア国内の先導役となっています。今回の審査から、MSCのような第三者漁業認証プログラムを活用しようと考える漁業がロシアでも増加してきているのがわかります。この漁業によるMSCラベル製品が見られることを楽しみにしています。」

MSCの漁業規準は、世界で最も信頼できる持続可能な天然水産物のための規準として広く認知されています。独立した認証機関であるMRAGアメリカの専門家によるチームが、1年半にわたって、MSC規準の要求事項に照らした漁業審査を行いました。この漁業の認証には7つの条件が付けられており、引き続き漁業管理の改善への取り組みが求められています。