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ロシアのスケトウダラ漁業がMSC認証審査に入る

ワシントン州シアトル―ロシアスケトウダラ協会(Russian Pollack Association)は、海洋管理協議会(MSC)の、持続可能でよく管理された漁業のためのグローバルな基準に基づく認証審査プロセスに入りました。ロシアスケトウダラ協会のメンバーは、西ベーリング海のスケトウダラ漁業とオホーツク海のスケトウダラ漁業の2つの漁業で審査を受けます。

MSCは、広く認められた、持続可能な天然漁業のための国際的な認証とエコラベリング制度を運営しています。このMSC基準のもと、当審査で評価されるのは、ロシアのスケトウダラ(Theragra chalcogramma、walleye pollock)の資源状況と、当該漁業が海洋生態系に及ぼす影響、およびこの漁業の管理システムです。

「Russian Pollack AssociationがMSC基準の認証審査に入る最初のロシア漁業の1つであることを光栄に思います。我々はロシア極東海における主要水産資源であるスケトウダラ資源の保全と、オホーツク海およびベーリング海の生態系の保護に細心の注意を払っています。MSC基準を満たすことは、水産物の持続可能性を世界中の顧客に示す優れた方法であり、そのため我々はMSC認証取得を目指すことを選んだのです」と、Russian Pollack Associationの会長、German Zverv氏は述べています。

Russian Pollack Associationは、29のメンバー漁業会社と顧客との商取引関係の進展を支援する非営利組織です。協会メンバーは、西ベーリング海のスケトウダラ漁獲枠の約54パーセント、およびオホーツク海の全漁獲枠の59パーセントを漁獲しています。Russian Pollack Associationが保有するこの漁獲枠により、2008年度には審査対象の漁業全体で計700,000トンのスケトウダラ漁獲量が見込まれることになります。

MSCの漁業ディレクター、Jim Humphreysは、「スケトウダラは世界の水産物市場で極めて重要な魚です。我々は2つのRussian Pollack Associationの漁業のMSCプログラムへの参加を歓迎するとともに、MSCの厳格な持続可能性に係る認証取得という目標をありがたく思います」と述べています。

中層トロールで捕獲されるロシアのスケトウダラは、主に日本や東南アジア市場に輸出される魚卵など、世界中で多数の水産物製品に利用されています。2つの漁業によるスケトウダラの切り身は、ロシア、アジア、ヨーロッパの市場へ供給されています。スケトウダラのスリミも、ロシアの国内向けに製造されるとともに国際的に輸出もされています。

独立した第三者認証機関のTAVEL Certification Inc.は両審査を並行して行う予定で、完了までに24~30ヶ月を要するもの見込んでいます。他のすべてのMSC基準審査と同様、当該漁業に関する情報・知識がすべて考慮されるよう、審査の全プロセスを通じて外部の利害関係者の意見提供が求められます。

以上